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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■映画『グスコーブドリの伝記』〜なぜ未完成のまま公開するのか?
火山島に一人残ったブドリがスイッチを押す前にさまざまなことを回想する。その小さな観測小屋には「雨ニモマケズ」の詩が貼ってあって、回想シーンに重ねて朗読の声が流れる。「ヒデリノトキハナミダヲナガシ」「サムサノナツハオロオロアルキ」干からびた畑や、冷害で枯れた作物の前で人々が立ちつくす。その後でブドリたちの働きで豊かな実りを享受する人々の姿が流れる。小さな息子と一緒に畑仕事をするネリや、ブドリと関わった多くの人たちが走馬燈のように登場し、そこで再び詩の後半が朗読される。「ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ」そこでブドリは火山を噴火させるスイッチを押し、目の前は真っ白な光に包まれる。そして小田和正の「生まれくる子どもたちのために」が流れる。
こうでなくてはならないのだ。杉井ギサブロー監督、あなたが本来思い描いたラストシーンはこういうものではなかったのですか。どうして意に沿わない形であんな未完成作品をそのまま世に出してしまったのか。
オレは作品の関係者に訴えたい。どうか今すぐにこのできそこないの未完成品の公開を中止し、十分な時間を掛けて完成させてから再公開して欲しいと。作者の意図をきちっと反映し、大切な映画の主題がしっかりと伝わるものになってから上映してくれと。あなたがたが真に映画を愛する方々であるならば、自分たちの作った映画が未完成の出来損ないであるとちゃんとわかっているはずだ。そんな中途半端な形で送り出して恥ずかしくないのか。
『グスコーブドリの伝記』青空文庫←原作のすばらしさを知らない方にこの作品を誤解されたくないのでリンクします。ぜひごらんになってください。ここで全文すべて無料で読めます。
グスコーブドリの伝記 (宮沢賢治絵童話集)(←こちらは絵本です。)
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07月09日(月)
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