ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■地方のテーマパークは生き残れないのか?
 第3セクター方式で開業したこのチボリ公園に、倉敷市は100億円を出資してるという。地方自治体としては破格の金額である。もしもオレが倉敷市民なら絶対に反対しただろう。それだけのゼニを回収できるあてがあるとは思えないからである。倉敷市民も多くが反対した。それが岡山県の強引な推進で無理やりに建設が強行されたらしい。阪急電鉄は「もうからない」と判断してさっさとこの企画から降りてしまっていた。1991年9月には「チボリはいらない倉敷市民の会」、10月「チボリに反対する県民の会」が結成されて、デンマーク・チボリ調査団を派遣したり、住民訴訟を起こして反対運動を展開していたらしい。

 開業後2年間は300万人近かった入場者数もその後激減し、2007年度は80万人台で採算ラインにはほど遠い。そうしてじり貧になってくるなかでデンマークのチボリインターナショナル社とのロイヤリティの契約期限更新交渉がうまくいかずに、2009年からは「チボリ」の名前が使えなくなってしまったのである。

 さて、今後この遊園地はどうなるのだろうか。もしもオレが経営者なら思い切った料金の値下げを行って、それこそ平日パスポートは1000円くらいにして、老人のいこいの遊園地にして観客増を狙うだろうか。とにかく人を呼ばないことにはどうしようもない。ただ、岡山県や倉敷市が3セク方式で開業したという部分が、失敗の原因だったような気もするのである。そいつらに経営能力がなかったということなんだろう。せっかく最初は年間300万人も来ていたのである。どうすればリピーターを増やせるのか、どうすれば客が満足するのか、そうした研究をすることなしに無策だったからこそ今の経営危機を招いたのではないだろうか。

 廃業するにもゼニが掛かる。建設に反対した倉敷市民もその借金を最終的には負担させられるのと同じことである。なんとかその悲劇を食い止める方法はなかったのだろうかと、オレは友人が何人も住んでいる倉敷のことを思うのである。

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08月28日(木)
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