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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■自分にあった学歴を身につけるということ
同じ大学に入学しても「オレはもっといいところに行きたかった」と思ってる学生と「がんばった結果ここに入れたから嬉しい」と思う学生がいる。自分の居場所に満足できている学生の方が少ないという。それはいったいどういうことなのか。なぜ自分の居場所に人は満足できないのか。
大学受験に失敗して浪人することになった場合、たいてい人は昨年の受験校よりももっと偏差値の高いところを受けようとする。せっかく浪人してるのにこんなところじゃカッコがつかないという理由で難関校ばかり受け、その結果2浪するものもいる。2浪した場合、学力はかなり下がることが普通だ。人は2年間もそんな緊張状態を維持できないことが多いからだ。受験勉強なんかできるだけ短期間で終えてしまうべきだ。しかし、2浪した受験生は「2浪もしてるのだからいいところに入らないと」と焦ってしまう。2浪しているという時点ですでに他の受験生よりも自分がかなり学力レベルで劣ってるということに気がつくべきなのだが、そうではない受験生が多いのである。2浪もしたのに、ほとんど競争率もない受験者がほぼフリーパスで入れるような大学にしか合格しない者もいる。そこで学生生活を始めると、回りの学生たちが全く勉強する気がないことに気がつく。しょせんそんなレベルの大学なのだ。しかし、少なくとも自分はこんな連中と同じじゃないという自負心があるから溶け込めない。そのうちに引きこもりになってしまう。
進学校での激しい競争から脱落した加藤智大容疑者の手に入れることのできた人生の幸福とは一体何だったのか。「イケメンではないから彼女ができない」という彼の自己否定は、彼女ができない理由が容姿云々ではなくてもっと性格の奥深いところにあったのに、それに目をそらして「イケメンでないから」という理由に逃げこんでしまっただけではないのか。そんなことをオレは想像するのである。オレなどはまぎれもなくイケメンだったのに20歳になる頃までちっともモテることなどなく、自分には生涯彼女なんかできないのじゃないかと恐れ、それでも必死で片想いしてはふられ、連敗記録を更新していたのである。
ネットという広大な世界の中で、これほど多くの出会いが存在しながら、加藤智大容疑者の持っていた心の闇に向き合ってくれるような存在が一人もなかったことをオレは残念に思うのだ。
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06月20日(金)
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