ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■願はくは花の下にて春死なむ
 吉野山に花見にやってくる人の7割が高齢者なのだという。確かに若者はあまり行かないと思う。まだ20代の頃のオレは吉野山でお花見デートしたことがあるが、きっとそんな酔狂な若者は減ってるのだろう。吉野山に行くには大阪・阿部野橋から近鉄特急で行ける。「阿部野橋」と言っても関西の人にしか通じないわけだが、JR天王寺駅(これは東京駅に対する新宿駅みたいなもので、大阪環状線の南側、大阪駅から見てちょうど反対側に位置する)のすぐ向かいにある近鉄南大阪線の始発駅なのである。平面に5本のホームがあるかなり大規模な駅である。そこから吉野行きの特急が出ているのだ。吉野に行くならやはり近鉄特急のさくらライナーで行くべきである。

その吉野山に遠くから観光バスで運ばれてきて、時間の余裕もないままにあわただしく見て回り、疲れが限界に達したお年寄りが体調を崩したり、山道で足を滑らせたりしてしまうのである。なんのために旅行に来ているのかわからないのである。「願わくは花の下にて転んで死なむ」などと誰も思っていないわけだが、結果的に打ち所が悪かったりして命を落とす人もあるのだという。なんとも痛ましい話である。2005年には3人、2006年には2人と毎年のように死者が出ているのだ。地元ではAED(自動体外式除細動器)を配備したり車いすを用意したりして万全の体制で備えてるのだが、地元にとってもある意味迷惑な話である。いくら観光地だからといって、そこまでの受け入れ態勢を整えないといけないのかとも思うのだ。お年寄りが多いと言うことはそういうことなのだろうか。

 日本三景とかいうふうに日本人は3つにしぼることが好きだが、吉野山、弘前城、高遠城址公園が桜の3大名所なのだそうだ。残念ながらオレは吉野山しか行ったことがない。高遠も弘前も桜の季節ではないときになら行ったことがあるのだが。桜を愛するオレとしては機会を見つけて弘前と高遠に行かなければならないだろう。3大名所に京都が入ってないのは不思議なのだが。

不謹慎な言い方かも知れないが、吉野山にお花見に来て満開の桜の中で気分が悪くなってそのままぽっくり逝ってしまうなんて臨終のしかたは、ある意味安らかで幸福な死だとオレは思うのだ。少なくとも最近よく発生する「人を殺してみたかった」などとほざくクソガキの犠牲になってお亡くなりになってしまう悲劇の理不尽さに比べればはるかに人間的であり、かつ抒情的でもある。願わくば、このオレもそうありたいものだ・・・などと言うと吉野山の方々に迷惑を掛けてしまうことになって申し訳ないのだが。

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03月27日(木)
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