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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■リニア中央新幹線は必要なし!
 今のぞみで東京名古屋間は1時間52分である。それが40分になれば1時間12分の短縮だ。しかし、料金が約9000円余分にかかるのである。つまり、約1時間のために9000円も余分に支払うことになるわけで、たった1時間を9000円払って買うようなものである。時給が9000円ももらえるのは風俗嬢のような特殊なお仕事くらいで、普通の人は「そんなにかかるのなら遅くてもいいよ」と思うだろう。つまり、料金を高く設定すれば客は集まらないのである。最初は物珍しさで乗る人も出るだろうが、すぐに飽きられてしまう。そして建設費を回収できないままJR東海は巨額の借金を抱えるのだ。

 だったらリニア新幹線の料金を値下げしてのぞみと同じくらにすればどうか。そうすると今度はのぞみの乗客が一気にリニアに移るだろう。もちろんリニアの方は輸送能力や輸送密度の点でのぞみには劣ると思われるので、移る割合には限界があるが、それでものぞみなんてばかばかしくて乗れなくなってしまう。そうなるとこれまで大きな収益を上げてきたのぞみが一転して赤字路線になってしまうのである。これまでドル箱だったものが今度はお荷物になってしまう。オレが気になるのは実はここなんだ。

 地方に新幹線ができることで便利になる一方で、これまで十分に地方の足として機能していた在来線は第三セクターにされたりして価値を失う。しかし、価値を失わせるほどそれらは意味がないのか。新幹線が停まる駅と停まらない駅の格差がますます開くことが果たしてその地域にとってよいことなのか。

 移動時間が短縮されたことで、出張するサラリーマンにゆとりが生まれるのか?答えは否である。その分仕事を多くさせられるだけだ。移動中もノートパソコンを開いて熱心に仕事をしているサラリーマンが多くいる一方、その2時間を睡眠時間にあてて休養している者も多い。その睡眠時間によってかろうじて過労死から救われている者もいるわけである。もしも睡眠時間がそこで1時間削られるならどれほどストレスは増加するだろうか。オレはそんなことまで心配するのである。

 ここでもしもオレがJR東海の株主ならどうか。その遠大な計画を支持するだろうか。答えはやはり否である。そんなことに使える剰余金があるなら全額配当に回してくれ。そうしたら株価もどんどん上昇するからキャピタルゲインも狙える。絶対にやめてくれと言うだろう。株主総会でその件に関して投票を行えばおそらく大多数の株主は反対に回るだろう。そしてそんな暴挙を提案した松本社長を解任するだろう。そんなこと当たり前である。20年先の完成よりも今のゼニである。そんなことに大切なゼニを使うよりも、今配当金として株主にじゃんじゃん分配して欲しいというのが株主たちの本音に決まっている。JR東海の株価は12月25日時点で113万円だが、配当はたったの7500円、配当利回りは0.66%しかないのだ。発行株数はわずか224万株なので、当期利益の1300億円をすべて配当に回すとすれば6万円も配当を出せる計算になる。それはまあ極端だが、少なくとも今のJR東海の利益配分はきわめて株主を軽視しているのである。もしも外資が大株主になればこんなひどい経営陣はみんなクビにされるだろう。利益を全額配当にというのは極端だが、もしも配当が6万円も付くのなら株価は300万円近くまで上昇してもおかしくないわけで、そうなれば今の株価の3倍近いのである。

 JR東海の株主は断固としてこの暴挙に反対すべきだ。そもそも将来の日本は人口がどんどん減っていくわけで、道路にしても鉄道にしても空港にしても、これ以上のインフラ整備を進めようとしている連中の頭の中にあるイナカモンドリームをオレは断じて認めたくはないのである。

やはりオレの想像通り、株式市場はこの報道に冷ややかに対処した。
JR東海が新安値――リニア構想に市場は否定的
 JR東海が3日ぶりに反落。一時12万円安の101万円まで売られ、11月16日の年初来安値110万円を更新した。同社は25日、総投資額5兆1000億円(車両費含む)で超伝導リニアを利用した「中央新幹線(東京―名古屋)」の建設を取締役会で正式決定した。

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12月26日(水)
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