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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■あれから12年〜失われたものは何か
かつて日本には美しい田舎があった。農村には見渡す限りの田園風景が広がり、村のよろず屋に置いていないものは大都市まで買いに出るしかなかった。大資本がイナカモンドリーム(二束三文の土地が公共事業で大金に化けること)をちらつかせて先祖伝来の田畑をだまし取ってはそこに巨大ショッピングモールやパチンコ屋を建ててしまい、ばらまいたゼニはパチンコ屋がしっかりと回収して後には勤労意欲を失って骨抜きになった「元」農民が大量に発生する。そうやって田舎は徐々に侵食され、破壊されていった。都会では「再開発」の美名のもとに雑然でごやごちゃとした町並みはぶっつぶされて、そこには同じ形のビルが建ち並ぶ無機質な街が形成された。日本中でゆるやかに発生したその「文化的破壊」が、神戸では震災で一気に加速しただけかも知れない。その変化はほっとけばいつかは起きたことなのかも知れない。しかし、本来は何世代もかけて緩やかに進行していたことが、わずか数年で劇的に起きるきっかけになったのがあの震災なのだ。
今日1月17日は神戸のあちこちで震災関係の行事が執り行われる。オレは残念ながらそのどれにも出席できないが、この日記を書くことで慰霊と鎮魂の気持ちを表明しておきたい。人々は地震で死んだのではない。ろくに耐震性もない粗製濫造の建て売り住宅や古い木造アパート、あきらかに手抜き工事とわかるマンションによって殺されたのだ。それなのにマンションの構造計算書を偽造する事件が発生した。多くの命が失われるような震災だったのに、それを少しも教訓にできずにゼニのことばかり考えてる人間が相変わらずいたのである。間接的に人を殺しても決して処罰されない連中が大手を振って暮らしている。オレがこの日記で正義を語るのは、そんな外道どもが許せないからである。
神戸震災日記
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01月17日(水)
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