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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ハメこまれた人たち8
その上昇の理由は「悪材料出尽くし」「赤字事業からの撤退を好感」とされたが、オレにはただ単にこの株をたくさん持ってる誰かさんが仕掛けた解体相場としか思えなかったのである。どう考えても本業からの撤退は悪材料だろうに、それを信じて空売りした人たちにとっては悪夢のような二日間だったわけである。しかし、上昇の勢いはそこまでだった。22日は結局高値946円をつけたもののその高値に張り付く勢いもなく大量の利益確定の売り物に押されてずるずると値を下げ終値は788円となり、そこからはたまに原油が下がったニュースに反応して小幅上昇することもあったがジワジワと下がり続け、10月19日の終値は523円まで下げたのである。
ヤフーでここの株価を検索すると、まだ情報が更新されていないのか配当が年間50円となっていて配当利回りが10%近いことになっているが、実際は赤字で無配に転落することが決まってるのでこんな数字にだまされてはいけない。現在の500円台の株価にしても、オレはこの会社の存続そのものを危ぶんでいるわけであって、高すぎると感じている。
もしもエネサーブが事業を大幅に縮小して、現在の高すぎる給与水準を是正して、社員の数を今の1/10くらいにすれば生き残れないこともないかも知れないが、果たしてそこまでのことができるかどうか。少なくともここはオレに言わせれば「おまえはもう死んでいる!」という状態なのである。2ヶ月続いた空売り禁止の規制も10月19日に解除されて新規の空売りが可能になった。それを待ちかまえていたかのようにその日には若干の空売りが発生したが、多くの投資家がもうこの会社のことを忘れてしまったのか、それほどの出来高にもならなかった。
エネサーブが一方的にオンサイト発電から撤退したことによって、今後発生するであろう顧客からの訴訟リスクなどの新たなコストを思えば今後もこの株は長期低落傾向は避けられないだろう。10年後に果たしてこの会社がどんな形で存続しているのかどうか、このとんでもない原油高さえ発生しなかったらかなり有望なる事業内容だっただけにオレは残念でならない。燃料電池を用いたコージェネレーションはまだまだ導入コストが高くて実用の域には到達していない。もしも新たな技術が開発されることでオンサイト発電が再び脚光を浴びて、エネサーブ復活の日がこないとも限らないが、それまでの長い冬眠を果たして株主たちは耐えることができるのだろうか。そんな先のことオレには全くわからないのである。
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10月23日(月)
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