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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■作品をテストに使ってどこが悪い!
教材出版社が作品を使用することで「著作権が侵害された」という訴えを起こした作家たちが得たモノは「使うな」という禁止命令ではなく、使ったことに対する代価だった。オレはそれを聞いて「なんだ、やっぱりゼニが欲しかったのか」とゲスの勘ぐりをしてしまうのである。学校のテストに無断に使うことは著作権法の規定の上でいちおう認められてるので「問題を秘密にする」という最低限のルールは守られてるし、個別の教師に対してゼニを要求するのは困難だからと、とれそうな相手である教材出版会社に対してゼニを要求したのである。あんたたち作家先生方が一部を除いてさほど儲かっていないように、教材出版会社もそんなにもうかっていないんだ。法外な金額の要求にオレはかなりあきれている。
訴えを起こした馬鹿作家たちはわかっていないと思うが、教材に使われてるということは宣伝してもらってるのと同じことである。宣伝してもらわなかったら知ってもらう機会がない。無料で宣伝してもらって読者を増やす助けをしてくれてるのに、その親切な出版社サマに対して、「ゼニを払え」と理不尽な要求をしてるのである。全くもって無礼な連中である。恩知らずとはこのことである。
1000万も賠償を分捕ることになったあまんきみこ氏がどんな作品を書いてるのか検索してみると一つ見つかった。読んだ後でオレは激しく脱力した。その理由は言わないが、あまりのすばらしさに感動して力が抜けたとだけ答えておこう。さすが1000万円をもぎとるだけのことはあるぜ。
こういう不毛の訴訟を起こされないようにするためにも、教科書やテストに使われたくない作家ははっきりと「使うな」と宣言し、逆に使ってもよいと思ってる人は「OK」と宣言してそこで線引きをすればいいじゃないか。そんな単純な方法で一発解決できるのに、この問題は文部科学省の怠慢で放置されていただけのことである。ただ、ろくに言葉も知らない駆け出しの作家が「使うな」と宣言して、現場の教師から「あんたの作品なんか使えないよ」と笑われることとほど滑稽なことはない。
それにしてもこの教材訴訟、最初に起こしたメンバーの中にはあの谷川俊太郎氏が入っていたんだなあ。かなり複雑な気分だったぜ。オレは高校生の時、教科書に載っていた谷川氏の「かなしみ」や「二十億光年の孤独」そして先生がプリントにして配ってくれた「男の子のマーチ」を読んでかなり気に入って、わざわざ文庫本で詩集を買ったくらいだ。教科書で知ってから本を買いたくなった・・・そんな人間もいたことを忘れないでくれ。訴訟の話を聞いたオレは、残念ながら手元にあった谷川氏の本を全部処分した。「この守銭奴め」という気持ちからだった。ファンだったからこそその行為は許せなかったのだ。その詩の魅力を生徒に語った教師だったからこそオレは憤慨したのだ。
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04月01日(土)
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