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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ハメこまれた人たち・5
その後も大和紡績の株価は徐々に下がり続け、1月18日のいわゆるライブドアショックの時には542円まで下げたのである。誰もがもう完全に終わったと思ったが、ライブドアショックから多くの銘柄がすぐに立ち直ったのを受けてこの大和紡績も再び上昇し、そこで多くの個人投資家からは「底打ち完了」「再上昇」の期待を込めて再び買われることとなった。まさかその後に再度の悲劇が用意されていたことなど、インサイダー情報を知り得ない多くのまっとうな個人投資家には思いも寄らないことであった。2月7日の株式新聞には、「ダイワボウの鳥インフルエンザ用不織布に注目」という見出しが出た。まさかそこで大株主の東京三菱UFJ銀行が売り抜けていたとは誰も気づかなかったのである。悪意に満ちたうがった見方をするならば、そのニュースは東京三菱の売リ抜け用の御用記事だったかも知れないのである。解体相場を仕掛けるためにこの使い古されたニュースを出してきたとしか思えないのである。まあそういうのはゲスの勘ぐりなんだが。
2月10日に発表された大和紡績の四半期決算は49%の減益だった。それを受けて週明けの2月13日は463(−100)円のストップ安、翌2月14日には387円まで売り込まれることとなり(終値は505円だから42円の上昇)一番高いところで買わされた個人投資家の買値の半値以下に下げたのである。この悲劇のチャート(←クリックすると開きます)を見て欲しい。
四半期決算が悪いことはすでに昨年の暮れには予想されていたはずである。その銘柄が急上昇するようなニュースを意図的に流し、一番高くなったところで売り抜けてから今度は空売りを入れるという方法で巨額の利益を得た人間、つまりこの大和紡績の株価操作で儲けた人間は株式市場のどこかに必ず存在するのだ。ライブドアの堀江社長以下幹部は証券取引法違反で起訴されたが、大和紡績の株価を操作して巨額の利益を得た人物は「まっとうな株取引で上げた利益」であると主張するだろう。彼らがどんなルールを破ったのか、どんな不正な手段を用いたのか、残念ながら日本でそうしたことを取り締まるシステムはあまりにも脆弱である。ほとんど存在しないのと同然だ。
実際のところ、個人投資家は情報の量という点で圧倒的に不利な立場である。最初から大きな情報格差というハンデのある中で、機関投資家や外資と同じルールで戦わないといけないわけで、普通に考えれば勝てるわけがないのである。ネット株取引に個人投資家がどんどん参入し、デイトレーダーと呼ばれる人たちも増えて出来高も膨らみ日経平均は大きく上昇した。ところが2005年の年末に1万6000円台をつけた日経平均はその後は停滞している。それまで日本株を買い越してきた外資も売りに転じる流れが起きている。
「普通なら株を買わないような人までみんな株を買うようになったときに相場は終わる」と言われる。もう買う人がいなくなるからだ。今年になってから参戦した個人投資家の多くは含み損を抱えた戦いを強いられてるはずである。多くの企業が2005年に最高益を更新し、普通に考えれば株価は年明けからも右肩上がりに上昇するはずだった。しかし、もしも今の株価がピークであり、今の株高が作為的なモノであったとしたら、最後に参入してきた多くの個人投資家は、今後絶望的な撤退戦を繰り広げなければならないのである。財産を失った多くの投資家が死屍累々と横たわる荒野をオレは想像したくない。しかし、明日のことは全く予想できないのが相場の世界である。
昨年12月末には「3月には日経平均2万円突破だ」と強気の予想をした証券アナリストがかなりいたのは事実だ。今、そんな楽観的なことを語る者は誰もいない。
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02月27日(月)
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