ID:40506
サッカー観戦日記
by T.K.
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■奈良県1部リーグ 一条−奈良北 郡山−法隆寺国際 香芝−橿原
奈良県1部リーグはプリンスに昇格した奈良育英を除く奈良県最強の高校生年代10チームが参加するリーグ戦で、近年の奈良県の充実に大きく貢献している。つまりかつては奈良育英と一条の2強が圧倒的に強かった時代から一変し、第2集団も全国で通用するレベルにまで引き上げた。年間18試合の総当たりで揉まれたチームが2強を突き崩し、多様性に溢れた奈良県の高校生年代を作りつつある。一条は頭角を現したときはバックラインを押し上げ、フラットな4−4−2によるプレスからのショートカウンターが攻め切るスタイルで、当時の奈良県に求められていた高度に戦術重視のサッカーだったと思うが、多様性に溢れた奈良県の中学生年代からすると、2強がともに堅守から素早く攻め切るスタイルだったので、高確率で全国に行けるにもかかわらず、進路としては魅力の少ない県になってしまい、他府県に人材が流出するようになってしまった。しかし近年一条は大きく方向性を変え、4−3−3で繋ぐサッカーを志向し始める。まだ繋ぐサッカーの理想には程遠いだろうが、成功したチームには難しい、自らを変革する姿勢を打ち出すことには尊敬の念を禁じ得ない。成功体験は保守的になり変革を阻害するものだから。
奈良県1部リーグ
10時 郡山総合庁舎グラウンド クレー 晴
一条高校−奈良北高校
一条 奈良北
−四番−−十四−−二三− −−−八番−−九番−−−
−−−十番−−十一−−− −−−−−−−−−−−−
−−−−−十五−−−−− 十八−十番−−六番−七番
九番−五番−−三番−十二 四番−五番−−二番−三番
−−−−−一番−−−−− −−−−−十二−−−−−
試合開始直後から一条が攻め込む。3分、23番の左シュートで先制。1−0.一条は165番が抜群のキープ力で危険な位置で失わず散らせる。危機察知能力も素晴らしい。5番は当たりに強く、声もよく出る。それも具体的指示と味方に気迫を伝える声と両方出せており、キャプテンマークは確認できなかったが、見事なリーダーぶりである。10番は技巧を誇り、トリッキーなプレーも見せ、不用意にボールを失うこともあるが、なかなか魅力的な選手である。かつての堅守速攻の一条なら、こういうミスする選手は使われなかっただろうが、ミスを恐れないスタイルに変えるあたり、前田先生は並の指導者ではない。奈良北もバランスを保ちつつ大きな問題はないサッカーを貫くが、中心選手の10番が楽にボールを持たせてもらえず、攻撃面ではカウンターをなかなか繰り出せず、耐えて流れが来るのを待っている印象。その判断は間違っていない。29分、一条4番→13番。左サイドバックに入り、9番が左ウイングへ。奈良北も9番→11番。33分、一条、右クロスを23番ヘッド、正面。決定機。43分、一条、右クロスに正面に飛び込んだ10番がヘッド、左隅に決まり2−0。前半は2―0で終了。
ハーフタイムで一条11番→6番。インサイドハーフ。23番→7番。右ウイング。開始早々奈良北は前からのプレスに行き、戸惑ったか一条GKミスキックで奪われるが事なきを得た。しかし48分(後半3分)、またも一条GKパスミスを奪い、奈良北誰か?が決めて2−1。一気に流れが来た奈良北が押し込み、54分、左クロスに一条がハンドしてしまい、PK。奈良北10番が緩いキックで右隅を狙うが完全に読まれ、一条GK1番キャッチ。完全にプレッシャーに負けてしまった感じ。このプレーで再び一条GKが自信を取り戻す。13分、59分と一条がクロスから形を作り、61分奈良北9番→17番。4−2−3−1のプランBに変更する。
奈良北
−−−−−八番−−−−−
−十一−−十番−−十七−
−−−六番−−七番−−−
四番−五番−−二番−三番
−−−−−十二−−−−−
63分、奈良北、右FKに正面8番ボレー、超決定機も一条GK好反応、足で防ぐ。これで完全に流れが一条になった。そして73分、一条、右から崩し7番が決める。3−1。奈良北が落胆するのが手に取るように分かった。78分には一条の右クロスを10番流し込み4−1。この後GKを含め一条は次々と選手交代、逃げ切る。4−1で試合終了。
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03月20日(月)
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