ID:40506
サッカー観戦日記
by T.K.
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■奈良県一部リーグ第1節 奈良育英ー橿原 一条−奈良北 香芝−奈良 五條−生駒
奈良はここ10年以上奈良育英と一条の2強体制が続いていた。共に組織だった前からのプレスからの速い攻めの持ち味があり、比較的似たタイプの為に奈良で育つ様々なタイプの中学生の受け皿としては多様性に欠けるのが奈良の高校サッカーの現実だった。しかし近年は第2集団が2強をしばしば食うようになって、奈良にも多様性が生まれた。全国出場が目的なら2強に入れば可能性が高かったにも関わらず、奈良は中学生の輸出大国だった。しかし今後は自分の好みに合ったチームを選べる環境が整い、いい選手が奈良に残り、急速にレベルアップするのでは?と言う期待感がある。ここ10年全国での地位を確立した滋賀や京都ほど「実は強いけど評価されていないだけ」という段階には達してない。しかし冬の高校選手権では香芝があの藤枝東と引き分け(PK勝ち)、2回戦でも各務原に0−1といい勝負を見せるなど、確実にレベルアップしている。第2集団も「全国的に標準レベル」という段階には達している。あとは県リーグで切磋琢磨して、プリンスリーグにチームを送り、全国上位に特に運に恵まれなくても送り込める体制を作ることだ。そうなれば県内は一気に盛り上がる。既に層は厚い。

奈良県リーグ1部
奈良育英高校−橿原高校
奈良県フットボールセンター 9時 人工芝 晴


奈良育英         橿原
−−−十八−−十番−−− −−−十一−−十番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
十六−八番−−六番−九番 九番−十八−−四番−七番
十七−二番−−四番−五番 六番−三番−−五番−二番
−−−−−十二−−−−− −−−−−十二−−−−−

立ち上がりから双方攻撃的でいい勝負。奈良育英はGK12番がよく声を出して統率。2番は高さ十分で17番の左足キックもいい。8番は両足を器用に使う。キックも素晴らしい。5番は力強い守備と攻め上がり、バランス感覚がいい。奈良育英では一番いい選手ではなかろうか?9番は快速サイドアタッカー。10番も力強い突破が光る。対する橿原は2トップが強力。10番が足元に収めて捌きパスを出せ、11番がどんどん仕掛ける。奈良育英のCBコンビがやや地上戦が苦手なこともあってタテに速い攻めから2トップのコンビで崩す。4番は正確なトラップでボールが収まり展開力を見せるが、サイドハーフが活かせず、中央は奈良育英8番と橿原4番の勝負となる。しかし奈良育英はサイドが強力なので、若干8番が押し気味。と言うか総合力で奈良育英が一枚上手か?4分、橿原、左CKに7番の右足、ファーで10番折り返し3番ボレーは上に外れる。決定機。6分、奈良育英、右FKをニアでセーブ、右CKへ。逸機。12分、奈良育英16番、左をタテに突破して左クロス、10番合わせる。1−0。13分、奈良育英8番、右CK15分、橿原7番が落とし4番持ち直し、パスを狙うが中で跳ね返す。15分、奈良育英、16番から8番、10番、16番と高速パスワーク、16番が突っ込むが、左CK。奈良でこれほどの高速パスワークがあるのは奈良育英だけだろう。そして速い攻撃は奈良育英の持ち味だ。17分、奈良育英10番が左突破、タメて17番左クロスをシュートもブロック、左CKへ。23分、奈良育英、CB2番がミス、橿原9番裏へ出すが奈良育英4番のカバーが早い。30分、橿原10番が素晴らしいトラップから11番へ、ダイレクトでリターン、10番シュートブロックもこぼれを11番スライディングシュート、右に外れる。決定機。10番と11番は阿吽の呼吸を見せる。32分、奈良育英、9番が右で切り返し左足クロス、10番力強い落とし、流し込めず。決定機。33分、橿原4番がタメて7番シュート、バー。決定機。33分、奈良育英16番の左クロス中でこぼれるがクリア。決定機。39分、奈良育英、GKがミスして橿原11番カット、奈良育英4番好カバーで未然に防ぐ。45分ハーフの前半1−0。

前半シュート数7(3)対5(0)、CK数7対1、GK数5対6、クロス数9対0、ファウル数5対4、FK数1対1。奈良育英はサイドを活かせていて、人材の豊富さを感じさせる。対する橿原は2トップの能力に頼りすぎるきらいがあって、4番を含め、特定の選手に依存する割合が高い。

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02月11日(木)
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