ID:40506
サッカー観戦日記
by T.K.
[4384893hit]
■テストマッチ 京都ーベトナム代表
サッカーファンでない一般的な日本人は欧米よりもアジアを低く見る戦前的な考えを引きずっているものだ。スポーツにおいてもアジアは欧米とくらべてほぼ五輪種目なら全競技が普及しておらず、力も足りない。だから同じ感覚でサッカーを観るときもアジアを舐める。しかしサッカーは唯一のワールドスポーツである。私のワールドスポーツの定義はシンプルだ。たとえばアジアなら東アジアにも東南アジアにも南アジアにも中東にも中央アジアにもくまなく普及している。各大陸にもくまなく普及している。くまなくとはつまりアフリカならマグレブ諸国にも西海岸にも中西部にも東アフリカにも南部にも普及している、ということだ。そしてもう一つ、普及しているだけでなく各国が強いということだ。サッカーは普及だけでなく指導体制スポーツ科学も資金力もプロ組織も整備されているスポーツ。だから頂点に立つことは他のスポーツよりはるかに難しい。ましてアジアとアフリカは大半の国が1960年前後に独立している。その前は現地の宗主国の人間のためのサッカーがメインに行われていた。たった50年やそこらでは大人のワールドカップ優勝は難しい。だが五輪やアンダーエイジ、女子ならワールドカップ優勝も可能だ。U−23の五輪ではナイジェリアやカメルーン、メキシコが優勝しているし、女子ならアジアも優勝している。優勝国を輩出していない唯一の大陸はオセアニアだけだ。そしてオセアニアは小さな国が多い。オーストラリアがアジアに移籍した今、ある程度大きな国はニュージーランドとパプアニューギニアだけで、その両国にせよ人口は1千万人もいない。これでは苦しい。
日本人はベトナムを甘く見ている人も多い。しかし人口9千万人以上、経済的にもVISTA(ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチン)の一角に数えられるほど発展していて、熱狂的なサッカー国でVリーグは盛況で、育成もしっかりしていて、これでレベルが低いはずがない。FIFAランキング、現在142位、最高84位というのは決して侮れない力があることを示している。一般スポーツなら十分世界大会で優勝できるレベルだろう。
そのベトナムに三浦俊也監督が就任した。日本人トップクラスの実績があり、しかも日本には珍しいトップレベルの選手経験を持たないたたき上げで、ベトナムには合っているのではないかという期待感がある。10年前の日本人監督では個人的にマンマークの石崎信弘、ゾーンの三浦俊也というイメージがあった。妥協しない指導力にも期待が持てる。
この日は京都が相手ということで、何とかサンガタウンにたどり着く。京都はサテライトと言っていいメンバー。
テストマッチ
京都サンガ−ベトナム代表
13時 サンガタウン ピッチ良 曇り
京都 ベトナム代表
−−−三根−−三八−−− −−−二七−−十番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
石田−横谷−−十六−伊藤 十九−十四−−二九−二一
−黄−内野−−高橋−下畠 五番−三番−−二八−十五
−−−−−山田−−−−− −−−−−二二−−−−−
山田大地、黄大城、内野貴志、高橋裕治、下畠翔吾、石田雅俊、横谷繁、16番、伊藤優汰、三根和起、38番
[5]続きを読む
10月15日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る