ID:40506
サッカー観戦日記
by T.K.
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■雑文・01年高校女子選手権 予選分析
17・18日に引き続き高校女子選手権関連の文を置いておきます。
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01年高校女子選手権 予選分析
北海道
予選参加8校 参加選手132人
札幌地区から5校、室蘭・帯広・函館地区から各1校参加。
全国大会出場経験チーム 北海道文教大明清
明清が全試合二桁得点・無失点で圧勝している。特に二番手は存在せず、明清がらみでないカードは接戦となっている。つまり本格的なサッカー部は明清のみ、ということなのだろう。しかも最近の明清は大学・一般チーム相手にも互角以上の結果を残しており道内に胸を借りるべき格上チームも存在しない。残念ながら系列校の北海道文教大にもサッカー部はない。今後の明清の成長にはなかなか厳しい環境にある。
東北
予選参加28校 参加選手443人
県別参加校 青森4岩手10宮城9秋田1山形4福島0
全国大会出場経験チーム 聖和学園・常盤木学園・石巻市立女子商
聖和・常盤木両校は直接対決以外いずれも全試合二桁得点・無失点で圧勝している。県大会・東北大会ともに常盤木が優勝、聖和が準優勝。両校以外のゲームは接戦となっており、三番手は存在しない。YKK以外の一般チーム・大学も二強ほどのレベルにはない。
青森は三沢が優勝。しかし県大会で接戦続きではレベル的に厳しく、東北大会では聖和0−24で敗退。
東北サッカーの盟主・岩手の10校参加は人口比ではトップクラス。しかし9試合中引き分けが4試合を占め接戦が多く、明確なナンバー1が存在しない。宮古・宮古商の両校優勝。宮古商が東北3位に入ったが、特に実力を感じさせるスコアは残していない。一般チームには強豪・盛岡ゼブラがおり、競技志向のチームなら胸を借りる機会はあるはずだが……。盛岡市内の高校チームは岩手女子のみ。岩手ではサッカーをエンジョイする環境にはあっても高いレベルを追求する高校チームはまだないのだろう。
宮城も2強以外は接戦続き。かつての全国大会常連・石巻市立女子商も目立つ存在ではない。しっかりした大学サッカー部も一般チームもなく、宮城の女子の環境はまだまだ脆弱なもの。2強やトレセンは頑張っているが、地域に根付いた存在とは言えないようだ。
秋田は和洋女子のみ参加するが東北大会では常盤木に26失点で敗退。
山形大会は4校のリーグ戦で行われた。二桁得点のゲームもあり、つまり弱小チームとは明確なレベル差があるチームが存在するわけで今後に期待が持てる。予選参加校のひとつ城北女子に元モンテディオの選手が教員として赴任する。学校自体は共学化するが、もしこの選手が女子部も指導してくれれば、と期待している。毎年女子インカレに出場する山形大も選手育成に乗り出しているようだ。山形大のレベル自体は聖和よりも格段に落ちるが、高校生以下を育てながら自らも成長することを楽しみにしている。
福島は予選参加校ゼロ。全日本女子ユース(U−15)には参加することもあるのだが。一般クラブよりも気楽に入部できる高校サッカー部の存在意義は大きい。ある程度の人口(例えば20万人)を持つ町に女子サッカー部を作る努力は、ボランティア団体とはいえ協会の義務であると私は考えている。福島の現状はただ、悲しい。
関東
予選参加58校 参加選手1108人
県別参加校 茨城2栃木5群馬9埼玉16千葉3東京13神奈川8山梨2
全国大会出場経験チーム 本庄第一・埼玉平成・湘南学院・入間向陽・埼玉栄・松山女子・高崎商科短大附属・宇都宮文星女子・東京経営短大村田女子
関東大会は各県2校参加(茨城1、東京3)の16校によるトーナメント方式で行われた。全16試合中二桁スコアは二試合、9点差が1試合、ついで5点差が1試合と接戦が多く、本格的なサッカー部が大半を占めていることが良く分かる。優勝した本庄第一も4試合中Vゴール勝ちが二試合と苦戦している。二桁失点したのは予選のない山梨第二代表と予選参加三校の千葉第二代表。
茨城は各カテゴリーでふるわず、筑波大が孤軍奮闘している程度。いわゆる「サッカーの町」古河や鹿島にも女子部はない。
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09月30日(火)
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