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サッカー観戦日記
by T.K.
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■全日本女子ユース(U−15)第1日その2
今大会観て思ったことは、はっきり弱いチームが少ないと言うこと。3連敗に終わったFunと鳴門ははっきり落ちるが、これくらい。Funにしても技術はあったし、鳴門もFW陣は魅力的だった。同じく3連敗の常葉橘中は全て接戦を落としており、弱い印象はなかった。昨年が4グループのうち3連勝で通過が3チーム、4連敗で敗退が4チームあったのと比べると、今年は3連勝は1チームだけと接戦が多かった。全国のレベルが底上げされている証拠だろう。今大会は下部組織的チームも多く、将来につながりそうなプレースタイルが目立った。予選参加は251チーム。高校女子選手権よりも中学生のほうが少ないのは問題だ。地域別では北海道10、東北21、関東91、北信越19、東海27、関西21、中国14、四国13、九州35。どんなスポーツも関東で盛んになることがまず重要だと思うので、関東で自由にチームを選べる状況になれば、今後この大会も発展していくはずだ。女子サッカーは少なくとも現在の5倍以上の競技人口があって、初めて身体能力の高い選手を代表に送り込めると思うので、今後に期待だ。世界の女子サッカーはアメリカと北欧が強い時代が終わり、サッカー大国が本格的に力を注ぎ始めている。女子W杯でのフランスの躍進やアフリカ勢の健闘など、世界のサッカー界は躍進の一途をたどっている。どの一般スポーツの男子よりも女子W杯の予選参加国数のほうが多い。と言うことは、今後、技術・戦術・身体能力といった要素が劇的に高まる可能性がある。日本は技術と戦術の高さで対抗してきたが、W杯の準々決勝以降ではドイツのガレフレーケス(出場はしなかったがプリンツ)、スウェーデンのシェリーン、アメリカのワンバックといった180cm級のFWと当たった。これに対して日本が160cm台のDFで、「組織」で対抗と言う時代ではないだろう。身体能力があって、なおかつ技術も戦術もしっかりしている選手を育てるには、競技人口を増やすしかない。今まで日本は少数のエリートを大事に育てる方向性で来たが、サッカーが物量作戦のスポーツ。女子も育成がしっかりしている上で競技人口が多くなくては勝てなくなってきている。高校女子選手権予選参加チームが323校。高体連加盟で、来年から高校総体(長野)参加が決定しているので、高校生の競技人口は劇的に増えるだろうが、中学生が増えなくては、劇的なレベルアップにつながらない。日本はレベルの微増程度だと世界に取り残される。危機感を持って普及に取り組んで欲しい。

08月09日(火)
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