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サッカー観戦日記
by T.K.
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■高校選手権兵庫大会決勝 市西−弘陵
後半のスタッツはシュート数4対5、CK数1対3、GK数2対2、オフサイド数2対0、クロス数5対5、ファウル数4対3、チャンスのFK数1対2。弘陵が押していたが、数字を見るとそうでもない。決定機数も同じくらい。つまり市西は巧みにバランスを取って逆襲速攻していたことになる。

延長前半は大きなトピックなし。ハーフタイムで弘陵J車→Q松崎翼。1分、市西GKがGKのロングキックがM細井につながり体を入れて1対1を決める。1−0。効力も攻め込み、身体能力の高さを生かして競り勝てる長所を活かし、放り込みに切り替える。そしてI吉田が裏を取り、シュートはGKセーブするも、22中川がフリーでシュート、上に外す。超決定機。このままタイムアップかと思われた延長後半9分、左クロスがポスト付近に飛び、市西GK@中野がキャッチに行くがこぼし、拾った弘陵の選手が横へパス、I吉田が押し込む。1−1へ。PK戦になる。

先攻は弘陵。
弘陵N江坂、失敗。逆を突くが左に外す。
市西D帷、成功。逆を突き右に決める。
弘陵I吉田、成功。左上に決める。
市西G前野、成功。左上に決める。
弘陵B嶋谷、失敗。左を狙うがGKにセーブされる。
市西J指田、成功。逆を突き左に外す。
弘陵C森、成功。逆を突いて左に決める。
市西C池上、成功。左上に決める。

結局2−4で市西が全国大会出場権を決めた。
GKのミス絡みでほぼ手中にしていた勝利を失い、PK戦になったときには、市西にほとんど正気はなかったと思っていたが、PKでものびのびしていた。観客の反応にも差があった。市西は攻守に思い切りがよく、分りやすいプレーをしていた。守備でじっくり待って味方の援護を待つとかではなく、どんどん奪いに行っていたし、攻撃もゴールに直結するプレーを心がけていた。弘陵のほうが洗練されていたが、こういう分かりにくさは応援席のテンションにも影響する。応援席の反応は静岡と大阪の観客くらい差があった。しかも効力は規律正しい応援で、返して言えば、即時の反応がしにくい。試合後市西イレブンはバックスタンドの応援団に近寄れず。グラウンド規定らしい。スパイクを脱げば、近寄るの位いいと思うが。

力的には若干弘陵が上だったが、だからといって、市西が「力の落ちる公立進学校が団結力と粘り強さで耐えて、守り倒した」という表現は全く当たらない。攻め気充分だったし、I後藤を筆頭にタレントもいる。真っ向勝負で引き分けて、PKでも難しいキックを蹴っていた。つまり基本技術も高いし、総合力もあるチームだ。全国大会でも真っ向勝負で勝利を狙える好チーム。後藤一人を封じれば、威力は半減するが、しかし後藤を封じるのは難しいと思いますよ。大学でも即Aチーム入りできるタレント。

弘陵もよかった。立ち上がりの入りは硬かったが、後半以降力を発揮したと思う。J車は力強かったし、I吉田、O小西の2人のレフティーは突破力十分だった。GK山田も好反応を見せた。技術志向のチームで好みです。力の拮抗した名勝負でした。PKで全国大会出場チームを決めるのがもったいない感じ。可能なら再延長が見たかった。

11月13日(日)
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