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サッカー観戦日記
by T.K.
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■兵庫県高校新人戦準々決勝 神国大附−神戸弘陵 滝二−明商
第2試合の注目は何といっても明商がどれだけ健闘できるかだ。現在兵庫の高校サッカーと言ったら阪神地区・神戸地区の天下となっている。中体連では山陰の浜坂中など強豪は各地に別れているが、高体連では特定の地域に人材が集中し、特に播磨地区では不振が続く。そんな中近年結果を出している明石商は初見だが、ベスト8に見事進出し、どれほどの力を見せてくれるか。新チームは17年県リーグ2部に上がってくる。滝二は今さら言うまでもなく、前のチームは高校選手権全国ベスト8。兵庫県高校サッカーを引っ張り、県リーグ1部でも優勝候補であろう強豪だ。
兵庫県高校新人戦準々決勝
滝川第二高校‐明石商業高校
14時30分 県立西宮高校 クレー 小雨
滝二 明石商
−−−九一−−二四−−− −−−二三−−九番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
十五−三七−−三五−二六 十番−十九−−二十−十一
二二−八七−−三三−二三 六番−三番−−四番−二番
−−−−−三八−−−−− −−−−−一番−−−−−
試合開始すぐ目についたのは明石商が局面で激しく戦う姿勢を見せていることだ。攻守にハードワークを惜しまず、特に守備で激しく行き、滝二のテクニックを封じる。守備組織も堅いが、何といっても個人の責任で相手の自由を奪っている。これは監督の先生がかなり指導力のある方だと思った。しかもベンチは怒鳴っていない。つまり選手たちが自主的にデュエルする姿勢が身についている。これに対し滝二はCF91番がポストターンを得意とし、加速力もあり、足元にも納められる上に味方の囮になる動きまで出来る。パワーはこれからだが、なかなか楽しみな逸材だと思った。37番は正確なキックでゲームを組み立てようとするが、明石商はここにも激しく行き思うようにプレーさせてもらえない。15番はレフティー。明石商CB陣はGKの指示もあってカバーも早く完成された連携の高さも見せる。前半0−0。明石商はスタミナはともかく現時点では普通に県大会優勝して全国を狙えるレベルだと思った。
ハーフタイムで滝二は51番をボランチに入れ、80番を左ハーフ、15番を左サイドバックに下げ、てこ入れを図る。後半滝二はドリブルが出てくる。つまり明石商がイマイチ激しくいけなくなった。更に91番を下げ9番を入れてドリブルを強化。しかし20分過ぎまで(35分ハーフ)決定機を奪えない。キャッチフレーズの「驕らず、怯まず」は出来ているが「溌溂と」は明石商にさせてもらえていない。しかし80番に渡るとカットインを多用するようになり、徐々に明石商のインサイドが怪しくなってくる。明石商の左ハーフ10番は前半はダイレクトパスでリズムを作っていたが、後半は守備一辺倒になる。しかしここで目立ったのが明石商GK1番で、スーパーセーブを2回ほど見せ、終盤勝負に持ち込む。このままだとPK戦、滝二もプレッシャーに押しつぶされそうな空気があって、GKの当たり方から言っても明石商有利かと思ったら、後半33分、滝二が左からカットイン、本部のテントに隠れて見えなかったが、ニアで誰かが決めた。80番?9番?とにかくこれが決勝点となり、滝二が1−0で明石商を破り準決勝進出を決めた。
明石商は後半激しさが落ちドリブルを許してしまった。まずは70分間激しく戦える身体作りを。兵庫県リーグ2部で鍛えられれば楽しみだ。前半の戦い方が終始できれば県大会優勝も狙えるだろう。滝二は激しいプレッシャーには慣れているはずだが、スキルを発揮できなかった。とは言え攻撃陣は9番や80番、26番と打開できる選手が多い。24番の右足キックも見事だった。まずは県リーグ1部で首位に立ち、県大会優勝・打倒神戸弘陵を目指してほしい。
01月29日(日)
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