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サッカー観戦日記
by T.K.
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■雑文・南長野スタジアムこけら落とし探訪記
松本では大阪の友人が鈍行の席を取ってくれている。あいにく重要な進行方向右手がロングシート、左手がクロスシートという残念車両だった。松本を出てしばらくすると、トンネルが続いて、やがて姨捨に着く。スイッチバック駅で、日本鉄道三景と言われる名所である。丘の上から善光寺平を見下ろせ、一気に視界が広がる。姨捨伝説も有名だ。老人を捨てるように命じた大名が一見役に立たない老人の知恵の重要性を学ぶ逸話で、姨捨山が眼前に広がる。スイッチバックとは要するに急勾配を乗り切る切り返し。駅は行き止まりで、出発時に引き返し、そこから再び駅方向に進み下り線に入る。急坂を下りていき、しばらくは山あいに沿って右にカーブしながら下りていき、善光寺平を楽しむ。そして2駅目が篠ノ井。200円のシャトルバスが出ており、ルートは簡単ながらも急ぐので乗る。南長野まで2.5km強。運動公園に入ると、オリンピック種目でもないのにオリンピックスタジアムを名乗る野球場がある。しかも冬季五輪用ですよ。堤一族の政治力は凄かった。全く無駄な野球場を税金で作るのだから。年に1回あるかないかのプロ野球のためにすでに全国各地に国民の血税で建てている野球場をさらに作るより、明らかに不足しているサッカー場を作る方が公共の福祉のためというものだろう。これだから老人のための政治は度し難い。
そして一番奥にサッカー場がある。ぐるっと回ってバス停へ。ここで降り階段を上って入場する。メイン側なので、バックまで時間がかかる。すでに人でいっぱいなので売店に寄らず、まず座席の確保を考える、バックスタンドまで早足で移動し、コンコースから中が見えると光景に圧倒される。人で埋まったスタンド。友人と二人座れる席を探すが見つからないのだ。アウェイ―の相模原付近、というかコーナー付近まで席が見つからなかった。手洗いに行き、ビールを買って着席し、観戦ノートは一切付けずに楽しむ。試合はあっという間に長野が佐藤のオーバーヘッドで先制する。佐藤はU−16代表では5番手のFWだった。何でもできるが得点意欲が足りず、奈良育英では上級生の点取り屋タイプと組んで、トップ脇タイプとして活躍していた。このゴールは長野サポに語り継がれるだろう。しかし相模原も追いつき、そして後半、長野・仙石が2枚目の警告で退場。コーナーのこぼれを自陣深い位置で相模原、高原にドリブルでかわされたところを、足を入れて、エルボーを入れての退場だった。一枚警告をもらっている選手が、敵陣でするファウルではない。軽率だった。それまでは長野は仙石が右のボランチから左ウイングバックの山田への斜めのパスが効いている一方、相模原は本人の責任ではないが、S須藤、㉑トロが引き気味で全く効いてなく、サイドバックへ出してサイドに開いた高原に預けて何とかしてくれ、的なサッカーで全然怖くなかったのに。そして長野は3バックから4−4−1に変更。佐藤が左ハーフへ。しかしボランチが高い位置を取り始め、攻めに厚みに加わった相模原が須藤のボレーで勝ち越し、勝利した。観客8600人強は意外に少ない。2階席に入っていなかったのかなあ。芝の状態も非常によく、良いスタジアムだった。帰りにスタジアム建設の寄付者のネームプレートを見かける。結構少ない。こういうのは寄付じゃなく税金で建てるのが基本なのだが。
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03月23日(月)
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