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サッカー観戦日記
by T.K.
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■京都高校新人戦準々決勝 立宇治−塔南 京産大附−福知山成美
成美といえば、徹底的にショートパスをつないで崩すサッカーである。昨年のチームは「ドリブルで目の前の相手をかわさない久御山」などと書いている。システムも4−3−3だった。2番がレフティー、左足FK担当、10番が右足FK担当。対する京産大附は7番が右足FK、5番が左足FK担当である。4分、京産大附、ショートコーナーから2番右シュート、サイドネットへ。8分、成美、10番のミドルが左ポストを叩く。決定機。9分、京産大附も11番がポストプレーで落としたボールを10番シュート、GKかろうじて触る。決定機。11分、成美、8番が抜け出し、左パスを11番に出すがDFが直前でカット、右CKに逃げる。このあたりで、京産大附が単にゲームの入り方に成功したのではなく、総合力の高いチームだということが分かってきた。個人能力で成美に引けを取っていない。真っ向勝負で互角の展開に持ち込み、戦術的にも柔軟だ。全体的に強い。17分、成美、2番の右CKをファーで5番触るが上に外れる。19分、京産大附GKのフィードを9番落とし10番左シュート、上に外れる。決定機。10番はなかなか技巧的な選手。23分、京産大附のバックパスを成美8番カット、10番へ、しかしタッチが大きくGKが押さえる。決定機。その後膠着。結局0−0で前半終了。

全く互角の前半だった。京産大附はサイドハーフがどんどん飛び出し形を作る。また無理に飛ばしている感じもない。今年の成美が弱いわけでは決してない。成美は10番が引いたり色々ポジションを工夫して攻略を図ったが、京産大附もよく対応。両チームのGKはレフティーだった。

後半3分、成美は8番が裏に飛び出し右パスに10番がダイレクトも左に外れる。ワンタッチあったみたい。決定機。その左CKで3番がニアでヘッド。決まって0−1。6分、成美ロングフィード、10番がキープし中の9番へ、シュートはセーブ。決定機。8分、成美の左CKを奪った京産大附カウンター10番から猛ダッシュを見せた5番が左シュート、右ポストを叩く。決定機。12分、京産大附GK1番→17番。ケガによる交代。13分、成美、裏を取った10番がGKと1対1も正面へ。決定機。15分、成美2番が右突破(メモまま)、右クロスを8番シュートも右に外れる。決定機。成美11番→12番。ここからゲームは膠着する。成美が逃げ切りを狙って意図的に膠着させた。中盤での潰しあいに終始。両者中盤を作るタイプだが、大きな展開やロングパスも欲しい。31分、京産大附9番シュートもGKへ。結局0−1でタイムアップ。成美が逃げ切った。

勝敗を分けたのは成美がセットプレーを決めたのに対し、京産大附は決定機にポストに当てた、ただそれだけの違いだった。全くの互角。

成美は10番のアイディアのあるプレーと8番の献身的なプレーが光った。6番、7番のボランチコンビは忠実でミスが少ない。逃げ切れたのはこの2人によるところが大きい。両サイドバックもタフだった。一方京産大附だが、この翌日のベスト8も観た限りでは、京都5番手といったところか。5番手といったら失礼ととる人もいるかもしれないが、レベルが高く混戦の京都で真に5番手の力があれば、十分全国は射程圏内だし、全国でも戦える。突出した武器に頼るのではなく、トータルな能力の高さがある。学校として強化を始めたのか、たまたまいい選手が集まったのかは分からないが、このレベルなら相当面白い。

02月11日(土)
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