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サッカー観戦日記
by T.K.
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■高校女子選手権準々決勝 十文字−藤枝順心 鳳凰−常盤木
立ち上がりから藤枝順心がボールを支配、G村山が引いたり、相手の真ん中で性格にコントロールし、次にフリーになった選手につなぐ。次々にパスが回る様は、明らかにバルサを意識したパス回しだ。十文字は後手後手に回り、有効なカウンターで浴びせられない。これは力の差があるな、と思った13分、十文字、左サイドに流れたJ横山が無理目な突破を仕掛ける。藤枝順心の対応は十分だったが、無理やり突破しGKと1対1、右上隅に決める。1−0。場内唖然。直後に藤枝順心も左クロスからH葛馬シュート、これを十文字GK@山田スーパーセーブ。こぼれにJ田中詰めるが右CKに逃げる。19分、十文字・J横山の突破をD松本ファウルで止めて、右FKにJ横山が構え、狙った振りからH野口がミドルも左に外れる。藤枝順心はロングキックがブレ、ショートパス頼りなので、段々十文字のプレスがかかり始める。23分、藤枝順心、J田中のシュートが左ポスト直撃、こぼれをL平野が決める。1−1。29分、藤枝順心P小泉が左を突破、左クロスにJ田中が左ボレー、左に外れる。決定機。J田中はなかなか強靭な選手。その田中が受けたファウルのFKをI植村が左足、D桜井が右足で構え、I植村が走ってD桜井が出し、I植村左クロスもGK抑える。33分、十文字、E下山田→24有田。F大塚が右CBに入り、24有田がCFに。35分ハーフのロスタイム、十文字J横山の右CKにファーH野口がフリーでシュート、左に外れる。決定機。結局前半は1−1で終了。

手元集計で前半シュート数3(1)対6(2)、CK数3対0、GK数3対1、クロス数2対0、ファウル数3対2。ファウル数が少ないのは女子の特徴ですね。多分一番上手い選手を両者一人ずつ外して試合をすると、藤枝順心が完勝すると思う。力の差はあった。しかし十文字の横山は圧倒的だった。一人では止めようがないし、ボールをもらう動きもいいから、密着マークをつけるしかないと思ったが、それは藤枝順心の美学に反するのだろう。真っ向勝負を挑み、突破を許してしまった。バルサを見本としているかのようなパスサッカーで全国制覇を狙っているようだ。

ハーフタイムで十文字R伊藤→N上本。ハーフタイムで藤枝順心はJ横山への意識が強くなった。これが守備的になり、かえって十文字が形を作り始める。7分、十文字、右CKで横山のボールにファーでF大塚触り、左に外れる。惜しい。F大塚は身体能力が高く、守備でもいい。11分、十文字J横山が左から突っ込み2人かわして3人目を外し、シュート、上のネットへ。決定機。ワンタッチあったようで、左CKへ。J横山の左CKにG岡田ヘッドも上に外れる。J横山のキック精度も圧倒的で、コーナーも大チャンスである。14分、藤枝順心、J田中→F石田。14分、十文字、左80度25mFK、横山が狙うが壁。17分、十文字カウンター、J横山がDFとの1対2で突っ込むが、藤枝順心S天田が巧みにサイドへ追い込む。好守備。18分、藤枝順心、Q岡田から裏のL平野へ、右CKに逃げる。20分、十文字G岡田→S栃木。26分、十文字、DF起点にS栃木シュート、こぼれを24有田が蹴りこむ。2−1。前半の展開だったら決して生まれなかったであろうゴール。直後の26分、十文字J横山、右から無理目の突破、中に流れて右上にシュート、決まる。3−1。30分、藤枝順心、A市川→B寛野、H葛馬→C山田。しかし支配しきれず、そのままタイムアップ。

後半のシュート数は7(4)対1(1)、圧倒的に十文字ペース。横山の能力の高さで流れが変わってしまった。横山に意識が集中するあまり、他の選手への意識が薄まり、横山頼みのカウンターから全体的な攻勢を招いてしまった。一人の能力が試合を決めてしまった。藤枝順心は十分な力を備えていた。どっちが魅力のあるサッカーをしていたかと問われれば、私は藤枝順心を挙げる。しかし基本的な土台の高さとか、組織力ではどうにもならない選手がサッカーにはたまに現れる。横山はそれほどのインパクトだった。高校1年当時の近賀ゆかり(湘南学院)について、当時は年代別代表がなかったので、いますぐA代表に呼ぶべき、とネット上で主張した覚えがあるが、近賀にも劣らないインパクト。凄い選手を見ました。

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07月26日(火)
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