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サッカー観戦日記
by T.K.
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■雑文・その時代ごとの風潮に反して
これは世間の風潮というほど広まってはいないが、大学女子サッカー部も過小評価されていた。大学女子界では日体大が圧倒的な実績を挙げている。マイナースポーツは体育大学が強い。他の大学が強化に力を入れていないためで、女子サッカーも同じだった。日体大はLリーグに1年間だけ参加した時期があるが結果は散々なものだった。ユニバー代表にはほとんどなでしこリーグ所属の大学生選手が選ばれ、大学サッカー部からはほとんど選ばれなかった。しかし近年関東の大学では強化が進み、レベルが上がった。ほとんどの地域では大学よりも高校のほうが強いが、関東だけは、少なくとも高校サッカー部よりは大学のほうが強い。昨年のユニバー代表は大半が大学サッカー部だった。今後も大学サッカー部の強化は進むに違いない。初出場で女子インカレベスト4の関東学園大もよくつなぎ、よく守るいいサッカーをしていた。今後一気に大学の層が厚くなるかもしれない。
最近、高校(男子)サッカーの周辺の人から、「クラブは素材を集めているけど育てられない」「ユース年代の代表はクラブが多いけれど、A代表は大半が高校サッカー出身」といった言葉が出てくる。しかしクラブが育成面で結果を出し始めたのは、せいぜいここ10年だ。20代後半で成熟する選手が多いサッカーのA代表において、クラブが頭角を現すほどの時間はまだない。しかも圧倒的に裾野の広い高校サッカーが、上の年代に行くにつれて頭角を現すのは当然ではないか。そして……、有望株の大半が高校選手権に出場する時代ではないし、予選で敗退する有力選手も多い。それにしても高校選手権に出場したJ1内定選手がたったの一人だけだったという、育成面での結果を直視すべきではないか。クラブ云々ではない。高校サッカーはそのポテンシャルを発揮できていないのだ。確かにクラブ内での昇格基準は甘いかもしれない。J1昇格者数だけを比べるのは高校にとって不利だ。しかしあんまりではないか。クラブは個性的な指導者が少ない。1年契約が多いクラブの下部組織内での競争があるとはいえ、熾烈な外部との競争があるわけではない。しかしプリンスリーグなどで高校勢と触れ、刺激を受けてクラブも変わってきているのだ。高校サッカー部はまだ現実を直視できる段階には来てないかもしれない。大学サッカー界は現実に向かいざるを得なくなってから変わった。高校サッカー部も今後の変革に期待したい。
5つ例を挙げた。いずれもそのカテゴリーを観ていて思ったことだ。単なる消費者気分でサッカーに関わるなら大した疑問・問題ではないかもしれないが、私にとっては見逃せない違和感だ。現在進行形の問題によりよい結末が待っていることを祈る。
01月15日(金)
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