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サッカー観戦日記
by T.K.
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■雑文・素人監督の危険性
就任後は須田コーチと一緒にフットサル専門選手に対する誹謗中傷的な発言を繰り返す。「下手だね、大したことないね」(木村氏)「きっちりした定職に就かない者が良い選手であるわけがない」(須田氏)といったものだ。真意は選手達の奮起を促すものだったかもしれないが、チーム全体として実際に奮起するかどうかは発言者の資質、つまり監督など責任ある人間関係の中で磨いてきた人間性に拠るところが大きい。選手たちが木村氏、あるいは須田氏を大先生として無条件に仰ぎ見るはずもないのだ。いささか幼い言動の目立つ木村氏はフットサル監督以前にしっかりした対人経験を重ねてきたのか、実年齢に応じた大人であるのか、そもそも疑問なのだが。やがてサッカー選手重視の選考を行いラモスはともかく、誰よりも技術のない須田氏やシュート(有)社員で子飼いの部下である鈴木など最終的には約半数がサッカー選手となった。当然競技フットサルに真剣に取り組んでいる選手は僅かだ。ではパワー重視の力強いフットサルを目指したのかというとそうでもないらしい。ビデオを見るかぎりサッカー選手たちはフットサルの当たりを研究していない。つまり木村氏の研究不足である。

アジアではイランと日本以外ほとんどフットサルは普及していない。ストリートサッカーはどこでも行われるが、競技フットサルとは別物だ。したがって大会ではイラン以外に圧勝し準優勝することは決して困難な目標ではない。しかし01年アジアフットサル選手権において木村フットサル代表は悲惨な結果に終わった。ただ参加しているだけのチームも多いこの大会において6−5中華台北、8−1シンガポール、2−3パレスチナ、延長2−2カザフスタン(PK勝)、2−8イラン、1−2韓国。2勝1分3敗。イランに大敗し弱小パレスチナ・韓国に敗れ中華台北・カザフスタンと互角。日本代表より強い国内チームも5チームぐらいあるかもしれない。少なくとも1部のチームは代表よりはマシに見えた。大会後木村氏は退任。そして現時点まで本格的な監督には就いていない。

現在の各代表監督も布氏、原田氏以外は不安だ。ジーコや山本氏には極限時にチーム壊滅の恐怖が、また大熊氏・上田氏には手詰まり・閉塞感が付きまとう。日本の基礎戦力に比べ予選突破の可能性が20%ほど落ちるのではないか?トルシエ氏にしても手詰まりを指摘されることはあるが、それは高い目標を前提としたものだ。アジアレベルで限界を指摘されたわけではなく、ジーコや山本氏と決定的に違う。でもJFAが急に変わることはないだろう。残念ながら人間というものは十分痛い目に遭わない限りなかなか学習できない生き物なのだから。


*外国人指導者のうちトルシエ氏と眞境名オスカー氏は敬称付、ジーコとマリーニョは呼び捨てにしているが、これはニックネーム(サッカーネーム)に敬称をつけるのはナンセンスであるため。

10月22日(水)
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