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ちゃんちゃん☆のショート創作
by ちゃんちゃん☆
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■夏の色【鳴門】
「見ましたよ、テンテン。この目でしっかりと」
「何か、下忍の時より子供っぽい顔してなかった〜? 可愛い〜v」
「ええ。がーん、とか、ぼーぜん、とかの擬音が聞こえてきそうでした」
「そうそう。何かさ。いつもは『俺は何でも知ってる』って顔してるのにさ、実は自分のことも知らなかった、ってオチなのねー」
「・・・悪かったな・・・。
いつまでもそうやってろ。その代わり、スイカは買わないからな」
大人げないと思いながらも、気恥ずかしさを怒りでごまかし、先を急ぐネジ。
「うわー。西瓜を人質にとるなんで、ネジ、ずる〜い!」
「待ってくださいよ〜。別に僕たち、ネジのこと馬鹿にしてるんじゃないのに〜」
「そうよ〜。それこそ嬉しいんだってば、あんたがあたしたちに心許してくれてるみたいでさ〜」
それでも。
残してきた仲間二人が、笑いながら追いかけてくるのを、ネジは決して疑わないのだった。
「あー、だが失敗したな。ひょっとしてガイも、自分で買って冷やしていると思わないか?」
「ありえますね。ガイ先生、好きそうですもん。かぶりますかね?」
「大丈夫よ。まだまだ暑いんだし、また明日もスイカ食べに、ガイ先生のところへ遊びに行けばいいじゃない」
◆終わり◆
残暑お見舞い申し上げます
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※こういう話書いておいてなんですが、今年の夏、まだスイカ食べてません。夏休み終わる前に、一度は食べたいなー。
それにしても、ちゃんちゃん☆ はどうも、夏と西瓜、ってセットで考えるみたいですねー。ここには載せてないけど、以前書いたモン▲ーターンのSSでも、ジープに乗った蒲生さんが西瓜持って、榎木さん家に残暑見舞いに押しかける、ってのがあったから。
実はこれ本当は、カカシと一緒にいる時にガイ本人が、連想するはずでした。縁側で、かつてのマイト父子が、スイカを食べてるシーン。が、その話を描く機会がないまま、ついネジ視点で書いてみたら思いもかけずハマったという・・・。ゴメン、カカシ。カカシの出番がなくなったのは、ち☆ の連想力のなさが原因だ★
ちなみに当初、タイトルは「夏の音」でした。けどこれだと風鈴だけを指すこととなるからちょっとなあ、と「色」にしました。風には色がないけど、まあその辺はニュアンスで。「色」は「音色」の意味も込めてます。念のため。
08月29日(金)
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