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衛澤のどーでもよさげ。
by 衛澤 創
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■YesかNo波。
私がこの数年「過眠」と「不眠」を交互に迎えている、という話はこの頁でも何度か書いていますので、その何度かに行き当たったみなさんはこのことを御存知のことと思います。今年は初夏から初秋まではとても体調がよろしかったのですが、その後、一〇月に入った途端にどかんと過眠期がやってきて、眠っている時間が起きている時間よりも大幅に多い日を二箇月近く過ごしました。
かようなことをこの頁で申しますと不安になってしまう方もおられるかもしれませんが、過眠期に入ってからも、一本たりとも締切を過ごしてしまった原稿はありません。締切厳守は私の数少ない取り柄の一ツですから、逸する訳にはいきません。
とは言え、不眠かつ頭が冴えているなら仕事もできますが眠くて眠くてかつ身体に力が入らない状態では仕事も碌にできませんし、それが続いては締切厳守も危うくなります。最初は持病である鬱病の周辺症状かと思っていた過眠・不眠ですがあまりに程度がひどすぎるというので、かかりつけの心療科から紹介状を出して貰い、睡眠専門外来で検査をして貰いました。
検査は採尿、採血、心電図、脳波。
心電図は電極をクリップや吸盤で身体にくっつけますが、脳波は頭髪が邪魔をするのでそのような器具ではくっつけられません。どうやってくっつけるかというと、特殊な糊でくっつけるのですね。検査終了後に糊をアルコールで拭き取ってくれますが、糊独特の「ぺたぺた」感と痒みは逃れられないもののようです。この記事を書き終えたら入浴しようと思います。
もともと私は人目がある場所―――電車やバスや、同室者がいる旅行先など―――ではとても寝られない人間だったのですが、過眠症状には敵わず、脳波検査中に眠ってしまいました。眠れる訳がないと評判のMRI検査でも寝たことがあります。そのときは徹夜明けでした。
そして、次は「寝る」検査を受けます。PSG(終夜睡眠脳波ポリグラフィ)検査とMSLT(安静時脳波)検査です。どちらも身体に電極をつけて眠っている間にデータを取る検査です。これ等二ツの英文字の検査は現在予約が一杯一杯で、私の予約日は何と来年三月末です。
英文字の検査までに「睡眠日誌」なるものを毎日つけるように冊子を渡されました。午前〇時から二四時までの棒グラフが予め印刷されていて、眠った時間を塗りつぶしていきます。熟睡感や目覚めの気分や、日中の眠気も五段階評価で記録していきます。
これ等検査によって睡眠の質や睡眠障害の質を明らかにして、対処方法を探すのだそうです。その対処方法は薬物による場合もあるし、光療法や行動療法である場合もあります。どれが私に適しているかはまだ判りません。
いまの私にできることは、睡眠日誌を毎日つけることと、日中の眠気をできるだけ我慢することです。眠気と戦いつつ仕事を続けます。
電車で片道一時間ほどの病院(そこまで行かないと「睡眠専門」の病院がない)に行って四ツの検査を受けた帰りに書店に立ち寄り、よしながふみさんの「きのう何食べた?」を購入。同じ作者の「西洋骨董洋菓子店」や「大奥」を読んだときは「ああ、如何にも女性の作風だな」と思ったのですが、今日、「きのう何食べた?」を読んで「この作者はほんとうに女性だろうか?」と思いました。
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11月28日(水)
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