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衛澤のどーでもよさげ。
by 衛澤 創
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■そして神戸。
サイン会には100人が参加。順番待ちは非常階段に列を作ります。予約時に「非常階段に並ぶから暖かい服装で」と予めジュンク堂からご指示がありましたのでご参加のみなさんはコートなど着込んで並んでおられましたが、私は単車に乗っても寒くないように靴の中にカイロ、腰にもカイロ、その上で30分ほど歩きまわってほかほかです。暑くて上着を脱ぎました。上着の中は勿論アロハです。真冬の恰好の人たちが並ぶ中で一人トロピカルおじさんでした。
非常階段の、サイン会場に最も近い場所に、12/5まで日本橋三越で開催されていた「夜廻り猫のクリスマス展」にいた遠藤平蔵氏がおられて、撮影してもよいとのご許可を頂いたので、写真を撮りました。

三越では同じくサンタ姿の宙さんと並んで来客を迎えていたのですが、宙さんは翌日のサイン会場である紀伊國屋書店グランフロント大阪店に前乗りしていたようです。

そして自撮りおじさん。
何か不満そうな顔をしているのはもともとの顔立ちに加え、「これでちゃんと写ってるかな?」と不安だったのと、何度も撮り直しをしていられない(ほかの人も待ってらっしゃるので)からと急いで撮ったので笑顔になっている暇がなかったからです。ほんとうはうれしくてにっこりしたかったのです。
サンタの平さんだけでなく、スタンプも設置されていました。

これも三越で提供されていたもののようです。三越には遠くてとても行けなくて残念に思っていましたので、ここで平さんやスタンプに出会えるのはたいへんうれしいことです。


ワカルさんと平さんのスタンプ。平さんのお名刺も置いてくだすっています。


サンタ帽を被った平さんが何だかつるんとしているように思えたのは、頭に缶詰が乗っていないからなのですね。暫く気付きませんでした。
列は長かったのですが、待ちくたびれるほども待たずに進みまして、会場に入ることができました。
深谷先生は、とてもほっそりとした方で、一人一人にいちいち立ち上がってお辞儀をしてらっしゃいました。丁寧な方であることは御作から想像に易かったのですが、このほっそり加減は……! 私がデヴ家系で育った故の印象だけではないはず。
深谷先生のほかの作品もそうなのですが、『夜廻り猫』は、やさしい漫画です。やさしさとは、強靱さでもあります。それを毎回表現し得る御仁がこんなにほっそりとしてらっしゃるとはどういうことか、と口ぱかんであります。
先に受け取った整理券に自分で名前を書く欄があったのは、サイン本に宛名を入れて頂くためのものです。名の確認の際に音読しましたらそれを聞いて深谷先生は「あっ」と仰いました。憶えていてくださったのです。
私は今年の伊勢丹夢袋企画で、かつて一緒に住んでくれていた黒猫「まめ」の話を『夜廻り猫』に描いて頂きました。今回刊行された第3巻に第224話として掲載されております。
まめのことは憶えていてくださることはあろうと予想はできましたが、私のことまで憶えていてくださるとは思いもよらず、大変驚いた次第です。
サインには希望したキャラクタを添えて頂けることになっていて、深谷先生は「まめを描きますか?」とお申し出くださいました。
大変悩みました。
まめを描いて頂くのはとてもうれしいし、そうして頂けばこの本は世界でただ一冊の本となります。しかし、私にとって平さんは憧れの御仁であり目標でもあります。
長く悩んでいる時間はありません。あとにずっとお待ちの方々がおられるのです。
悩んだ結果、平さんを描いて頂きました。
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12月09日(土)
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