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衛澤のどーでもよさげ。
by 衛澤 創
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■過程。
・基本的に原稿にはデジタル技術を用いません。
・画面の中にある字、横に並んでいる字を読むのが上手でないので、文章はできる限り紙に書かれたもしくは印刷された(できれば縦書きの)ものを読みたいです。
・原稿の、「ちょっと前に書いた部分」と「いま書いている部分」を突き合わせたりするときに紙原稿は便利です。デジタル原稿でもできるのかもしれませんが、二枚のファイルを突き合わせてスクロールさせたりアクティブに切り替えたりしているうちにきっと眼精疲労やそこからくる頭痛で仕事どころではない状態になりそうなので、避けています。
・少なくとも第3稿くらいまで、気になる部分があったり納得いかなかったりしたら第6稿くらいまでは、紙と万年筆でつくります。「概ね、こんなもんか!」というところまできたら、パソコンでテキストデータに直します。
・原稿のデータ化作業が外出先でもできるように一時はsigmarion IIIを使っていました。割りと使い勝手はよかったのですが、キイの小ささとソフトウェアの不自由さがネックです。ポメラに乗り換えようかどうしようか思案中。
■大体一話何文字程度?
大抵は字数或るいは枚数指定というものを受けて書くのですが、そうでない場合(つまり自分の都合で気ままに書いた場合)について回答します。
・短編:16000字前後(400字詰換算40枚前後)
・中編:36000字前後(400字詰換算90枚前後)
・長編:200000字程度(400字詰換算500枚程度)
字数やデータ容量でなく、常に400字詰原稿用紙換算で考えます。県の催しものか何かで10分間のスピーチを頼まれて「10分間というと原稿用紙5枚くらいですよね?」と訊ね返して担当者を黙らせたこともあります。駄目じゃん。
えー、こういう話はもの書きとして大変恥ずかしいのですが、だいたい短編を書こうとするときは400字詰原稿用紙30枚を、長編の際は400字詰300〜350枚辺りを目安に構成を考えながらコンテを切ります。しかし、実際に原稿を書きますと大抵それよりは長くなって、短編は40〜50枚に、長編は500枚程度になってしまうくせが、私にはあります。短いのが書けない手くせのようです。
■仕上がるまでの所要時間
依頼日から締切日までの時間に比例します。
最近の連載を例に引いてみますと、全12回月刊連載の各話が平均45枚程度、執筆期間は3週間程度です。但しこれは連載前に既に最終話までのコンテが切り終わっていて、あとは原稿を書くだけ、という状態になっていてのことです。平均して第5稿辺りが決定稿になっています。
締切なしの長編の場合は半年かかって500枚だったように記憶しています。
10年前の恥ずかしい初長編(衛澤名義)
■書くにあたって気をつけてること、自分ルールは?
・小説を書くこと。
私の本業は小説を書くことなので「小説を書いてください」という依頼を頂きます。だから随筆や説明文や論文ではなく、小説を書くように気を付けています。
・「描写と説明文とは違う」ということを失念するな。
小説の中に混じっている説明文を、読み手は決しておもしろいとは思わないということを、かつて読み手であり、いまも時折読み手である私は知っているはずです。それを忘れずに書き手として働けということです。
・自分だけがおもしろいと思っているものは書かない。
・自分がおもしろいと思えないものは書かない。
・鉤括弧(会話など)は4行以上続けない。
・できるだけ単文で。
・主語と述語はできるだけ近くに。
・原稿用紙1/2枚くらいごとに音読。
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12月25日(金)
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