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ドラマ!ドラマ!ドラマ!
by もっちゃん
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■思考の迷路
で、「悪魔の唄」ですが、圭史さんの中にどうしても戦争を取り入れたかったってのがあるらしい。しかも太平洋戦争。でも戦争というものは、そのとらえ方、伝え方が難しくて、ある意味ひとつ間違えるとかなりやばい。ということを踏まえたうえで、それを踏まえなきゃいけないなと感じたことをパンフの最初に舞台監督?が(すみません違うかも)、書いちゃってる。その感じが潔いな〜と思った。そうして出来た物語は、現代の壊れた夫婦が訪れた別荘に、自ら死に恥をさらしたままでは死にきれない、もう死んでるけど、ってゾンビになって出てくる兵士3人と、その兵士を思い続けて霊になった女とその女を思い続けて霊になった夫が、太平洋戦争と時代を持ち込む。その兵士3人は、ほんとに死んでも死にきれない、もう死んでるけどって強く思っている点は同じだけど、実は、死に恥と思っている心はばらばら。報国を誓っている男は一人、足の障害で兄弟から遅れなかなか出征出来なかったという思いが兵士でいる理由な男と、妻子を守るために兵士でいる男。そこに、霊になってまで思いを遂げたい女とそれを阻止したい霊になった男、現代の自分の浮気が妻を壊した罪を償いたい男と、壊れた妻と、それで義兄を恨む妻の弟がいりまじり、交錯し、物語は、走りやがて終わる。

あぁ、人間て・・・。あぁ、人間て・・・。あぁ、人間て・・・。

恐ろしくて、哀しくて、愛しくて、可笑しくて、残酷で、身勝手で、優しくて、弱くて、強くて、扇動されやすくて、頑固で、粘り強くて、壊れやすくて、、、、、


そんな人間である私が、色々な人や出来事に出会い、色々な体験できない、したくもない今のことや歴史を人づてに聞いたり、見たり、読んだり、フィクションとして構築されたものでまた聞いたり、見たり、読んだり、そうして感じさせられた、感じたことは、どう考えたらいいんだろう。伝えたい、引き継ぎたい、残したいと思ったら考えを形にしなくてはいけないけど、難かしい。伝えたいと思った?考えを受けた感じ、それに感じた思い、私の思いが、いりまじる、交錯する。私の思いや考えも一つじゃないし。

そして思考の迷路にはまるのだが、多分、それはきっと無駄じゃない。感じる、考える、想像する、そんなことが止まってしまう状態の方が、人間にとって恐いことだと思うから。

03月21日(月)
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