ID:3398
へそおもい
by はたさとみ
[8667hit]

■ふんどしぺろーん
この春
田んぼやラジオ体操を一緒にやっていた
ご近所の大切な野生仲間のひとりが
三重県の大杉谷というところに移住した。

さみしかったけれど
距離は関係がないと
おもった。

つながるひととは
遠くにいてもつながるし、
つながらないひととは
近くにいてもつながらない。

わたしも島にいって
そうやって遠く近くの人と
やっていくのだろうと
おもうから。

そして
きっと彼女は
いつかなにかおもしろいこと
やってしまうのだろうと
おもっていたら、

はや
この数カ月のうちに
秘境フェスというおおきなお祭りを
実現してしまったのだ。

その0回めがこの連休にあった。

深い山のごつごつした岩の谷。
流れる水の青緑の生きた色。
雲間からさす虹色の陽射し。

会場の奥には
大杉谷の名の由来だろうか
おおきなご神木が
どっしりと佇んでいる。

大切な友だちたち
新しい出会い
おもしろすてきな人たちが
そこには集まっていて

木洩れ陽や
太鼓の音
酔っぱらった記憶の中の
焚き火の炎
輪になって踊り
自由に声を出す
森のおまつり。

みんな生きていて
おもいで深い1日と
一晩だった。

わたしは
お昼間の出番で

この所のいろいろなものを
肩にかかえたまんま
車で長い移動をした後

まだ身体がこの土地に
チューニングされていないうちに
うたうことになっていて
ふわふわどきどきしていたのだけれど。

一曲目を歌っている途中
やたら足にスカートがまとわりつくなあ
スカート、こんなに長いはずないのになあ
とおもって
曲が終わってみてみると

なんと
ふんどしが
ぺろーんと
はずれているではないか!

でも
そのふんどしが
たまたま
その移住した友が手がけた
茜染のものだったので

なんというか
偶然とは思えない
かみさまが
緊張をほぐして
わたしをこの場につなげてくれるために
ふんどしぺろーん
させてくれたように思って
笑えた。

ふんどしを
しめなおして
ライブを再開して

それはとても
きもちよくうたえて
ありがとうって
おもった。

わたしにとって
自然がかみさまだ。

秘境から帰って
すぐに
台風がやって来た。

雨や嵐の前はいつも
変な気分になるのだけれど

今回の台風はやたら
泣きたくなった。

なきたいきもちが
どこからくるのだろうかと
ろうそくともして
絵を描いて
部屋の畳の上に
曼荼羅みたいにして
ならべて
探ってみる。

この地球に
じぶんがうまれてきて
家族と出会って
友だちや
遠く近いひとたちにであって
いろいろな場所にふれながら
いろんなこと感じて来て

今があって
今大切な人たちがいて
これから
むかいたい場所があって…。

そんなことを
ながめていたら

なんだか
まるごと
いとおしくなって
また
なけてきた。

わたしにとって
自然がかみさまだ。

このことば、
すごく大切なのだけど、
言うのが恥ずかしかった。

都会で言うと
なんだか
夢物語のように
聞かれるのではないかと
思ってしまって
口に出せなかった。

でも
わたしにとって
本当にそうだから
これから
ちゃんと口に出して行こうと思った。

自然がかみさまだ。

まずは
いちばん身近な自然は
自分の身体だ。



秘境フェスから
連れて帰って来た
勾玉さん手作りの
首に巻けるイモリちゃん。


へそおもい
最近遠のいていたけれど
また
書き始めます。

たぶん。

✳︎活動のお知らせ✳︎


[5]続きを読む

10月14日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る