ID:3398
へそおもい
by はたさとみ
[8706hit]
■11月のおもいでB 鳥取の旅
11月26日
わたしは
3時間ほどしか
ねておらず
ひどくむくんだ顔で
朝一番の
鳥取行きのバスにのる。
職場の看護師さんと一緒に
仕事がらみの研修である。
*
鳥取でホスピス診療所をされている
徳永進先生と
小児がん治療に長年携わっている
細谷良太先生と
ふたりのお医者さんが
仕掛け人になって
命について考える
「鳥取 いのちフォーラム」という会である。
わたしが好きな作家
川上弘美さんのお話もあるというので
楽しみだった。
仕事がらみでいく研修というのは
たいてい堅いイメージで
ちょっと緊張感があったり
がんばらなくっちゃと
思うところがあって
自分にとっては
アウェイの世界に
がんばって勉強しにいくという
感覚がある。
だけど
今回は
仕事がらみで行ったとは
おもえないくらい
ゆるくてあたたかい
とてもすてきな会であった。
まず
会場の雰囲気が手作りで
あたたかい。
会場のそこここにある看板の文字は
どれをとっても
パソコンの味気ない文字などひとつもなく
手作りのデザインである。
会場の一角にあるおみやげ市では
すべてのお店の看板が
手書きでイラストが入っていて
文化祭のよう。
しかも
だしているお店は
それぞれにこだわりがあって
心がこもったところばかり。
わたしはお昼休みに
試飲をしまくり
噂のHOJYOワインを3本も
買ってしまった。
講師の方々が話をする演題には
木の丸テーブルと
木の椅子。
テーブルの上には
やさしい素朴な雰囲気の
花がかざってある。
パイプ椅子など
どこにもみあたらない。
お弁当は
この日のためだけにつくられた
鳥取の料亭の
オリジナルのお弁当。
それが
とってもおいしい。
主催者の方が
料亭の方とうちあわせを重ねて
このカタチになったんだろうなあ…と
いうことが伝わってくる。
手書きのイラストでいっぱいのパンフレットも
よみものとしても楽しめる。
今回の演者の方々の言葉や対談だけでなく
会場でだしている珈琲屋さんの
珈琲についてのエッセイだとか
おみやげ市でだしている
それぞれのお店の魅力の紹介だとか。
そして、
その日は、
3つの会場で並行して
いのちに関するさまざまな講演や
映画の上映やシンポジウムが
おこなわれた。
すべての講演があたりだった。
寝不足だというのに
まったく眠くならず
まるで
おうちで
だいすきな人たちと
食卓を囲んでいるような気持ち。
ずっとこのまんま
ゆるゆると
この人たちと一緒にいたいと
おもった。
おおきくつつみこむような
だけどとてもささやかなやさしさが
どこにもかしこにも
感じられて
涙がでるようだった。
川上弘美さんは
米粒ほどのおおきさにしか
みえなかったけど
とってもおちついた
いい声の人だった。
講演と講演の間には、
チェンバロとバロック音楽の
生演奏がある。
すべての講演がおわって
静かに静かに
音楽がながれはじめたときには
なんともいえない感動が
胸にやってきて
すごい場所に
たちあった…という
気持ちになった。
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20111127ddlk31040397000c.html
*
夜はもちろん
カニとお酒。
次の日は
もちろん
砂丘とラクダ。
インドやバリを
旅しながら
いつも感じること
その国で
であったひとたちみたいに
もっともっと
死ぬことを意識して
生きていきたい
と
[5]続きを読む
12月03日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る