ID:3398
へそおもい
by はたさとみ
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■春眠暁を覚えず
仕事から帰って畳でごろごろしていたら、
なんだか香ばしいかおりがするのである。
おもちをしょうゆでやいたような、
おばあちゃんの背中をおもいだすような
そんな匂い。

なんだろうかと
夢うつつでごろごろごろごろ
ごろごろしつづけていたら
どうやら畳から匂うのである。

そうだ。
昨日畳にしょうゆをこぼしたのであった。
やばいやばいしょうゆがしっかりと
畳にしみこんでしまっている。
4月中に引っ越す予定なので
ちょうどよかった。
梅雨になんてはいってしまったら
ここからカビが発生しそうである。

そうだ。
昨日はうちで
ともだちと飲んだのだ。

いつもは、
お互いの家の中間地点ということで
梅田で飲むことが多いのだが、
あまりの金なしのため、
「どうか家のみにしてください」
と頼んだのである。

うちには酒はあるし
ありあわせでつまみをつくれば安つくだろう。
まあ貧乏気分もいいもんだ…。

そうおもっていたら、
彼女はなんとすばらしや、
刺身をかってきてくれたのである。
そのぷりぷりのうまいのなんのって。
量も多いし、とろとろだし。
店で飲むより高級な感じだったのでした。
湯葉豆腐もうまかったし。

ああ、幸せでした。

しょうゆの匂いをかぎながら
さしみの味をおもいだす
20代おわりの春の夜。

おやすみ。



04月13日(火)
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