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兼松孝行の日々つれづれ
by 兼松孝行
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■すべてうまくはいかなくても
いつも芝居の本番前はとてもナーバスになる。
これでいいんだろうか。
何かやり残したことはないんだろうか。
本当にこれでお客さんは喜んでくれるんだろう。
自分の信じたものは間違いじゃないんだろうか。
劇団員が幸せに公演を終えられるんだろうか。
誰かに迷惑をかけてないんだろうか。
終わったあとに予測しなかったバクダンが爆発しないだろうか。
そして今回はある意味人間関係に不安を持ったままの本番への船出となるから余計だ。
本番が近づくにつれてだんだん胃が痛くなってくる。
煙草の本数もお酒の量も増えていく。
今は本番が終わってしまえば解放されるだろうという淡い期待を抱いているけれど、きっとそれも今回はかなわないだろう。
それだけ根深い遺恨を残す結果になるんだろうなぁ。
今は本人とコンタクトも取れないし。
だけど、本番にお客さんがやって来てくれて、終演後に笑顔で帰っていってくれる姿が一番の癒しになってくれることだろう。
そのための準備は精一杯やって来たつもりだ。
いつもこういう時期、胸に沁みてくる唄がある。
佐野元春の「すべてうまくはいかなくとも」だ。
夜明けに君が描いた地図のかけらに
探し続けた答えが落ちてくる夜
賑やかな声を離れていつもの場所で
遠い未来も永遠に満ちていた夜
できるだけ高く遠くの空までかけ登ってゆくことばかり考えていた
通りすぎた昨日より遥かに強く
自由になる約束を信じてた夜
できるだけ早く辿り着きたくて鮮やかな街の中で急ぎすぎてた
曇り空のこんな日には窓にもたれて
すべてうまくはいかなくても君を信じてる夜
12月06日(月)
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