ID:31657
to Die
by 293とうめこ
[440314hit]

■スリッパ
ぽかぽか陽気が気持ちいいお昼の1時
ディルアングレイご一行様はお仕事のためスタジオ入りしていた。
みんなこの陽気で一様に眠そう。
中には寝ている人も居たり。
長閑な昼下がり
うららかな昼下がり
あぁ気持ち良い午後の一時!!!
仕事したくねーーーー!!!

そんなお昼

不意にそれは来た。


ぷぺぷぺぷぺぷぺ・・・・・


廊下に響く不審な音
それにいち早く気付いたのは薫だった。

「何や変な音せんか?」

ぷぺぷぺぷぺぷぺ・・・・・

「???あっホントだ」
敏弥が読んでいた雑誌から顔をあげてそう言う。
音はスタジオの方へと近付いてきている。
「何か・・・・気になるけど廊下出てまで見たくなる音でもないな」
薫は苦笑いを浮かべながら一言。
敏弥もそれに同じ様な表情を浮かべる。
そう言ってる間に音は扉の前までたどり着く。
二人は興味深くその扉へと目をやった。

すると

ガチャ

「おはよーございます」

堕威が遅い出社をしてきた。

敏弥と薫はそれに満面の笑みを浮かべる。
今まで寝ていた京も目を覚まし、心夜はイメージトレーニングを終了した。

ぷぺぷぺぷぺ

堕威が室内に入るとその音の正体がはっきりした。
「堕威くんそれどうしたの・・・?」
敏弥が笑いを堪える顔で堕威に問うた。
「買ったー♪」
堕威の足にはふさふさの毛が付いた動物さんスリッパがひっかけられていた。
『『『『かっ・・・かわいいいいい!!!!』』』』
メンバーがそう思ったのは言わずもがなである。
そのスリッパは歩く度に気の抜けた音がするのである。
変な音の原因はそれだった。
今まで不審だった音も堕威が発していると思えば愛おしいのか、薫と敏弥の眦が一気にたれ下がる。
ちなみにスリッパの動物さんはピンクのうさぎさんだ。
「堕威くんかわいい〜〜♪ピンクのうさぎさんのお顔のスリッパだ〜♪」
早速敏弥が堕威に話をあわせる。
褒められた堕威は上機嫌な様だ。
「しま●らで500円で買ったん!あったかいの!」
この時期にあったかいスリッパな事には誰もつっこみはしない。
可愛ければそれでいい。メンバーの総意だ。
「堕威くんめっちゃ似合ってるで!あっあかん。俺堕威くんがうさちゃんに見えてきた」
薫が鼻の下を伸ばしながら言う。多分この言葉、99%本気だ。
「俺もひよこさん買ってこよっかなー」
堕威よりいっこ下で、身長が小さい特権により、堕威のお気に入りの地位を得ている京は、堕威の母性の様なモノをくすぐるのがうまい。
この言葉も”おにいちゃんとおそろがいーの!!”的なニュアンスを持たせ、堕威の心を揺さぶる非常に計画的な発言であることは間違いない。
効果はすぐに表れる。
「京くんオソロする?」
堕威が可愛い弟に接するかの様な口振りで京に言う。
それを聞き京の瞳がしめたっ!とばかりに光り、敏弥と薫の表情がピキリと固まる。
「する!今度一緒に行こうや!!」
どうやらお揃いを名目に二人でお出かけを目論んでいる様だ。それはまさに計算高い小悪魔。
「おっ!俺も堕威くんとお揃いする!!」
「俺もや!!」
負けじと敏弥&薫が挙手しながら宣言。
堕威はその勢いにきょとんとしている。
「じゃあみんなで買いに行く?」
その勢いに気圧されてか何なのか、堕威がそう言う。
途端に表情が明るくなる下手組。
逆に京は忌々し気な顔。先ほどまでの可愛い弟顔はどこへやら鬼の形相。
しかし堕威の提案に京が反論するなんて事はあり得ず・・・
みんなでしま●ら決定の模様。
「あぁ楽しみやわ〜〜♪」
「だね〜〜♪」
何とかデートを阻止できた二人はあからさまに安堵の表情。
逆に京はまだ不機嫌。
堕威はそんなの気付いていない様子。
あれ?
そういえば心夜は??

「ねーねー、この際だからさぁ、心夜も行こうよー」
敏弥が今までだんまりだった心夜にふと言った。
心夜は買ってきた雑誌を読みながら頭を横に振る。
「ええやんか、一緒に行こうや」

[5]続きを読む

04月19日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る