ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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■棘を抜く指
その白い指で刺さる刺を優しく一本一本抜いてゆく様な

そんな君の優しさは時として出血の量を多くする





堕威はいつも俺を許すのだ。

どんなに酷い夜でも

どんなに冷たい朝でも

堕威は俺を許し、俺を愛し、俺を見続けている。

その瞳はどこまでも深い哀色で、慈しむ様な眼差しで・・・・

彼は俺がどんなに冷たい態度をとってもそれら全てを包含し、

俺の心に刺さる細かい刺をその白くつたない指で一つ一つ取ってゆく。

「かおるくん・・・・」

そのかすれた声も

抱きしめてくる腕も

「スキ・・・・」

溢れんばかりの愛も


すべてが俺の中の細かい刺を取るに足る細やかさ。

そんな堕威の声や態度をうけて俺の口はともすればゆるみそうになる。

愛してる。大スキ。一緒に居たい。

この口がそう呟こうとする。

しかし一度言えば俺は内に籠る獰猛で狡猾なものを吐き出してしまいそうになる。

だから

優しく愛しい堕威を壊したくなくて


俺は冷たい態度をとる


それでも堕威は俺を慕い、俺の心を癒そうとする。

その行為は時として流血を酷くし、苦渋が口の中に広がる。

この可愛そうな愛しい人をすくってくれ





いっそ記憶がなくなってくれればと思う。

それ程に


俺は堕威が愛おしいのだ。


END
04月09日(土)
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