ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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■ちゅっ☆
それは何年も前の話。

「君はだぁれ??」

女の子の様な顔の一つ下の少年に出合った記憶。

「俺は薫!お前こそ誰?」

「だいちゃん!!!4サイ!」

その子はそう言うとえへへとカワイイ顔で笑った。

「だいちゃんね、今日はおばちゃんの家に遊びにきたのー」

俺はその子はちょっとへんな名前の女の子だと思っていて、

「へー!やったら今日会えたんは運命やな!!」

気付けば一目惚れしてしまっていた。

「薫くんもおばちゃんち〜〜??」

だいちゃんは小首を傾げながらそう聞いてきた。

「うちは旅行〜〜〜今日はうちのおっさんおばはん息子旅館に置いて二人で先先行きくさったからさ〜〜暇でぶらぶらしてたねん」

ほんま有り得へん親なんやけど、だいちゃんに会えた事を思うと今は感謝したいくらいだ。

「????そーなんだ〜〜じゃあだいちゃんと遊んでくれる?」

その時だいちゃんは多分あまり意味がわかってなかったんだろうなと、

あの時の俺は結構なマセガキだったし・・・・・。

「ええよ、遊んだるよ。」

そのとき、だいちゃんのあまりの可愛さに俺は即答してしまった。

公園でブランコ漕いだり、砂場で城作ったり、かけっこしたり、

いつもはそんな事しないんだけど・・・・・・・・

だいちゃんとやったらどんな事でも楽しくて。

気付けば大陽は完全に西に傾いていた。

「大くーん、大くんどこなの〜〜??」

「お母さん!!」

その声を聞いただいちゃんが母親らしき人の所へと走り寄った。

その声で俺ははじめて

だいちゃんが変な名前の女の子ではなく、

れっきとした男の子である事に気付いた。

あれはショックやった・・・・・・・

かなーりのショックやった・・・・・・

「大くん、お兄ちゃんと遊んでたの?よかったわね。ありがとうね、僕」

「あっ・・・・・いぇ・・・・」

だいちゃんのお母さんが優しく俺にそう言ってきたが、

俺には男の子だったっていう事実の方がショックで・・・・

おざなりな返事しかできなかった。

そうやって呆然としてると・・・・・・・・・

「薫くん!」

だいちゃんがそう言っててこてこと俺の方へと歩いてきた。

「なに?」

その姿を見たら・・・・・・・


もう男の子とか女の子とかどーでもえっかなとか思えてしまった。

ほんま俺ってマセガキやったんやな。

「だいちゃんね!ママの次に薫くん好きだよ!!!」

ぎゅっと俺の両手をだいちゃんはにぎりしめ、

キラキラした瞳でそう告げてきた。

「ほんまに?めっちゃ嬉しいで!!!」

俺はそんなだいちゃんに笑いかけてやる。

「あのね!しゃがんで!!!」

そして、急にだいちゃんが俺にそう言ってきた。

俺は何だろう、と思いつつしゃがむ。

すると・・・・・

ちゅっ

ほっぺたに暖かくて柔らかい感触。

「だっ!だいちゃん!!??」

「大くん!!!???」

お母さんと俺は同時に驚きの声を発した。

「あのね!お父さんが大好きな人にはこーするのって言ってた!!」

だいちゃんは照れながらはにかみ笑顔だ。

その後ろでお母さんは”あの親馬鹿・・・”っとちょっと本性が出ていた。

「ありがとう、だいちゃん。」

俺もにっこり微笑みかえして、だいちゃんの頬に口付ける。

だいちゃんはくすぐったそうにしながらも、嬉しそうだった。

「ごめんね、大くんの変な行動に付合ってもらって・・・」

お母さんはだいちゃんの後ろで困り顔でそう言ってきた。

そして、そのままだいちゃんと手を繋ぎ合うと、

くるりと向きを変え、じゃあねと言って歩き始める。

だいちゃんも振り返って大手を振りながらばいばーい!!っと

大きな声で言いつつその姿を小さくしていった。


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03月18日(木)
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