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to Die
by 293とうめこ
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■背中(京くんハピバ京堕威)
「きょうく・・・・」
「ごめんっ!堕威くん!また後でな!!」


---背中---


2月14日

「京く〜〜んvv」
その日はバレンタインで、
俺は恋人の京くんにチョコレートを買った。
いっつもいっつもそっけなくしてるけど、
ほんまはもっと甘えたいん。
だから、今日くらいは素直になろうかな?なんて。
そう思って一生懸命選んで買ったんや。

やけど・・・

「・・・・・・・・あっち行って」
「あっ・・・うん・・・・・」
京くんは、詞を書くのに夢中で、俺なんて全然見てくれへんかった。

やからその日はチョコレート渡せへんかった。

でも・・・・

でも、今日こそは渡すんや!
今日は京くんの誕生日やもん!
京くんかて今日くらいはゆっくりするはずや!!
そう考えながら俺はスタジオへと急いだ。

スタジオに行くと、京くんは歌録り中。
「くそっ・・・・!!」


・・・・どうやらうまくいってないみたいや・・・・・・

「京くんどないしたん?」
俺は薫くんにこそこそと伺った。
「んー、なんや不調らしいで」
薫くんは苦笑いしながらブースを見つめている。
「・・・・・・・・・・今日誕生日やのに・・・・」
俺はしゅんとしながらそうポツリと呟いた。
「あー・・・そういやぁ・・・近頃いつも以上に忙しかったから忘れてたわ」
薫くんはぽんっと手を打ちからからと笑っている。
「薫くんも明日やんか〜三十路セレモニー」
俺は落ち込む気持ちを隠す様に軽く受け答える。
それに対して薫くんは酷い!っとつっかかってきた。
俺はそれを見て笑う。
だけど、心は京くんの事でいっぱいやった。

ちらりとブースを見ると、


イヤホンを投げる京くんの姿が見えた。

俺は堪えきれず、席を立ってブースの中へと入る。
「京くん、ちょっと落ち着きぃ、コーヒー入れよか?なんかいる?」
俺は京くんが心配で・・・でもそれ以上に自分を見てもらいたくて・・・

京くんを必要以上に気にかける。

バシッ

「うるさい・・・ちょっとは黙っとけや!!」

やけど・・・・・・・・・


それは全部京くんにとってうざかったみたいやな・・・・・・


「・・・・・・・・ごめん」


俺は京くんの拒絶に目を見開き、
数瞬後俯いてそう謝った。
いきなりの事に咄嗟に出た言葉はそれだけで、
京くんの肩に置こうとしていた手は空をきり、ゆるゆると横に落ちた。

「・・・・・・・・・・・・・」
京くんは無言で俺の隣を通り抜ける。
顔は見えなかった。いや、怖くて見る事ができなかった。

俺はそのまま部屋の中に居るのが苦しくて・・・

「ごめん、ちょっと外行ってくるな」
ブースを出てすぐ様荷物を抱えると、誰の顔も見ずに逃げる様にスタジオを後にした。

「あっ・・・堕威くんっ!!!」

背後で薫くんの声がしたけど・・・
今の俺にはそんな事気にする余裕は無かった。
そのままどこをどう走ったかはわからない。
ただ、忘れたくて、苦しくて、ずっと走っていたかったんや。

ドンッ

そうやって無我夢中で走っていると人とぶつかってしまった。
「すいませんっ・・・」
俺は咄嗟に謝ったんやけど・・・
「堕威くん?」



「とし・・・や」


相手は敏弥やった。

「堕威くんどうしたの〜〜?そんなに走って〜〜」
敏弥は笑顔で俺にそう話し掛けてくる。
その表情を見た瞬間、

俺の瞳から涙がぽとりと落ちた。


「だっ・・堕威くん!?」
そのままぽとぽとと俺の頬には幾筋もの涙が垂れ、
敏弥はそれを見てあせりまくっている。
「ごめっ・・・・なんでもっ・・・なぃっ・・・・」
俺は目もとを拭いながら敏弥にそう言うも、
涙は後から後から溢れてくる。
「・・・・・堕威くん、ここじゃあ難だから、どっか行こっか」

敏弥のその声に促され、俺は頷き、その場を後にした。



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02月16日(月)
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