ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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■訣別 肆
「堕威くん・・・・・・・・!!!!」
俺がその現場に行ったときには
部屋の中も彼も見るに耐えない状態だった。

+訣別 肆+

「ねぇ、キサキってさぁ、ラサの頃だよね?」
敏弥が重い口を割ってそう皆に聞いた。
今メンバーが居るのは薫の家。
堕威の家に行った後、京が倒れたからだ。
京は今薫の布団の中で眠っている。
「あぁ、そうや。前ベース。京とかなり仲悪かってん。」
薫が俯きがちな姿勢で敏弥にそういう。
「それに問題行動も有ったねん」
「問題行動?」
「あぁ」
薫は頷くと机の上の灰皿とライター、タバコを取り火をつけ、吸いはじめる。
「今でこそ奴はレーベルの社長で、普通に生活してるけどな、奴がラサにおるころは酷いもんやった。あれは魅せられたんやな。」
「魅せられた?」
「堕威くんに」
薫は苦笑いを敏弥に向けながら煙りを吐く.
「kisakiはな、堕威に一目惚れしてたねん。で、つきあってた。京と堕威がつきあう前や。最初は幸せそうやったんや。やから俺たちも気にしてなかったねんけどな・・・・。何時頃からかなぁ・・・・・堕威くんの顔に痣が出来はじめてん。あと笑顔が無くなった」
敏弥は何となく察して顔を青ざめる。
「・・・・・・・・暴力?」
「・・・ああ」
薫は京のほうをチラッと見る。
京は未だ眠りの中。
「後から聞いた話やと、かなり束縛が厳しかったらしいわ。友達とも遊べへん、メンバーともまともに話せへん。堕威の目の前にはkisakiしかおらん状況にされたねん。・・・・・手が届くのに届かない日常の遠さに堕威の中でkisakiへの反発心が芽生えるんはしゃーないわなぁ。で反発したら暴力ふるわれたねんて。やから京くんが堕威くんを助けた」
「助けた?」
「そう、kisakiから離れて自分所住める様にして、堕威をkisakiから遠ざけたねん。kisakiと京が仲悪いんはこれの所為もあるねん。で、当初は食い下がってたkisakiもいくらか過ぎると何も反応せえへんようになったわけや。で、俺らは諦めたとばっかり思てたねんな」
薫はははっ・・・・・と空笑いを語尾に付ける。
敏弥はそれを静かに見つめた。
「堕威がそろそろええやろ思て自分の家に帰ったときに事は起こったんや。帰ったら電話するって言ってたのに堕威くんからなんぼ待っても電話がこぉへんって京くんから電話貰てな。で、二人で堕威の家に様子見に行ったら・・・・・部屋ん中も堕威くんもぐちゃぐちゃなってたんや」
「えっ・・・・・」
「kisakiが複数人の男連れてきてな・・・・・・堕威くんの事レイプしたんや」
その時敏弥はじぶんの頬がひくりと引きつる音を聞いた。
「レイ・・・・・・・・・プ」
何て耳慣れない言葉なのか。敏弥の頭の中でその3文字が反芻される。
「あれは惨状やったな。堕威くんは血とかアレとかこびり付いてるし、死んだみたいに顔蒼いし、部屋は堕威くんが必死に抵抗したんが痛い程わかったわ。しかも目を覚ました堕威くんは男性恐怖症まがいになってるしな。男が触るのはもってのほかやったし、数日間は見る事もできなんだねんから。」
薫は同意を求める様に心夜に目配せをする。
心夜は無言で頷いた。
「その後の京くんは今までで一番怖かったわ。kisakiの家殴り込みに行ってぼっこぼこにして帰ってきたかんな。で、ラサは解散。一時堕威の回復を待つ為にも、kisakiと訣別する為にも・・・な。それが一番やったんや」
「訣別・・・・・・・・・・」
敏弥がその言葉を口の中で何とはなしに呟いた。
『何て重苦しい言葉なんだろう・・・・』
敏弥の心にその言葉は何故か重くのしかかってくる。
「そう、訣別や。でもな、まだ出来てなかったみたいやな・・・・・」
薫は疲れた様に溜息と共に紫煙をくゆらせる。
「やってみせる・・・」
っとふいに寝ているとばかり思ってた京がそう言った
「今度こそ訣別してみせる。kisakiは・・・・堕威くんをダメにするだけや・・・・」
京は揺るぎない瞳で天井を眺めながらそう言う。
「堕威くんも・・・・・・あいつをダメにするだけや・・・・あいつらは出会ったらいかん奴らやったんや・・・・・・・」
京が布団をギュッと握り締めそう呟いた。

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06月30日(月)
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