ID:31657
to Die
by 293とうめこ
[440317hit]
■続き物潰し
俺はこんなにいいチャンスがきてるのに何もできなくて、自分で自分にむかついた。
それがまた裏目に出てしまい。
「あっ・・・・あの、ごめん・・・なさい・・・」
「えっ!?何が!?」
「俺うまぁ喋れんから・・・・・怒ってはるんやろ・・・・?」
彼に気をつかわせてしまった。
「ちゃうよ!そんなんやない!自分が不甲斐無いなぁ・・・って思て。ただそれだけ」
しかしそれが喋るきっかけとなったから
結果オーライってやつか?
「不甲斐無い・・・?何が?」
堕威ちゃんも何やしらんけど興味もってくれたみたいだ。
「ん?いやぁ・・・・・堕威ちゃん緊張してるやろ?俺打ち解けにくい奴かな〜って。もっと・・・もっと仲良くしたいねん・・・君と。」
喋りながらゆったりと歩いていたが、目的地にはすぐに付いてしまった。
俺は言い終えた瞬間浜辺の所定の場についたので、ちょっと苦笑いを浮かべる。
どちらともなく荷を下ろす。
「・・・・そう・・・・なん?」
その場が少々緊張感を持ち、短い沈黙が流れた後、堕威ちゃんがぽつりと言葉を漏らした。
「そうや・・・・」
俺は大きく頷き肯定する。
「・・・・・やったら、俺新倉さんと遊んでええん?初めて喋った人やし、優しかったから、友達になりたかったん・・・でも俺迷惑かもしれんかなって・・・・」
「そんなことあらへん!」
堕威ちゃんがおずおずと発した言葉は俺にとってとても嬉しい言葉で、俺は堕威ちゃんのその否定的な考えを少しでも多く拭いたくて力強く拒否した。
「俺、初めて見た時から・・・・・」
一瞬ボロが出そうになった。
伝えられない言葉。
「堕威ちゃんと・・・・友達になりたかったんや」
苦いものを嚥下し、絞り打下苦肉の言霊。
笑顔も作ってみる。堕威ちゃんにはちゃんと笑顔に見えているかな・・・
「・・・・・ありがとう」
彼は、俺のその言葉に
ぱぁっと花が咲いた様な笑顔を見せた。
あぁ・・・・・・・
なんて綺麗に笑うんだろうか・・・・・
俺は数瞬見惚れてしまう。
「堕威ちゃーん、薫くーん。ちょっと手伝ってー」
「あっうん!」
敏弥が遠くで呼びかけてくる。
俺はそれに答える堕威ちゃんの声で我に返った。
気付けば彼はこちらに背を向けている。
俺はそれにふっと頬を緩め、その後をゆっくりと追った。
遠くで手招きする敏弥
俺はいつか奴以上に彼と仲良くなろうと決意した。
続く
薫が熱い。
11月03日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る