ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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薫くんが俺に叩かれながらも体を離して俺に抱きつく。
「薫くんの・・あほぉぉ・・うぇぇぇ」
情けない〜〜!情けなさすぎて泣けてきたぁ〜!
「ごっ!ごめん!堕威くんほんまごめん!な?機嫌なおしてやぁ!」
薫が俺をぎゅって抱き締めて頭ぽんぽんしてくれてる。
あったかくて大きくて無骨な手。大好きな手。
でも俺は涙がとまらんかった。
その時、俺らはドッペルの事を一瞬だけ忘れてたんやけど・・・
「こらーーー!俺の堕威を泣かすなや!このヒヒじじぃ!!!」
ドッペルがいきなり薫くんにタンカきってきた。
俺はびっくりして泣くのをやめてまじまじとドッペルを見る。
薫も同様。いや、薫は俺と同じ顔同じ声がそう言ったもんだから顔面蒼白。
「堕威、ごめんな。俺は薫ん事やこれーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっぽっちも好きやないから大丈夫やで。」
ドッペルは力強く宣言した。
その宣言はあたかも選手宣誓のようであった。
ベットの上でそんな宣誓されても困るけど。
「でも堕威はすっごい!もう世界一!いや宇宙一好きやで!何せ俺の半身やし?双子みたいなもんやし?一番に見た顔やし?」
えっ、刷り込み?
「えっ!ちょっと待って?双子!?俺ん家妹弟おってまだ子供おったんか!?親父がんばりすぎやって!」
堕威混乱だ。
「いや、堕威ちゃんあくまで”みたいなもん”やで」
俺は薫くんに訂正される。何だか凄く嫌だ。
「じゃっ・・・じゃあお前は何なん?何でここにおんの?」
俺が同じ顔のそいつをまじまじを見て言うとそいつはにっこりと笑って一言。
「堕威から分裂した堕威の・・・肉塊が意志持ったもん?堕威から産まれたんやからここにおるんは当然」
「に・・・・・・」
ひくりと俺の頬がひきつる。
「えっじゃあ堕威ちゃんやん。」
何故そんなに平然としとんや!このおっさん!!
「俺の肉・・・・・脂肪が出てったんならええねんけどなぁ・・・はは・・もう呆れて驚きもでけへんわ・・・・」
俺はぽふっと布団に上向きに寝っ転がる。
「で・・・・この人どうしよ・・・養うん俺やんな?薫くんにはぜったい預けれへんし。」
俺が!っと言いかけた薫は硬直しよる。
ドッペルは薫にあかんべーしよる。
「俺、仕事すんで。性格はわかってるやろからバイトしかでけへんけど。」
堕威は俺の横にうつ伏せに寝っ転がると足をばたつかせながら言ってきた。
凄く嬉しそうだ。
あぁ、俺こいつのおかんみたいなもんなわけやな。
俺はその時やっとそこに気付いた。
頼れるんは俺しか・・・おらんねんな。
そう思った瞬間俺はこいつん事が可愛く見えてきた。
同じ顔同じ性格なんやけど・・・何でやろ?
まぁこれからお互いの違いはできてくるんやろうけど。
「バイトでええよ。養うくらいの金は稼げてるし。あっ名前どーしよ。」
「好きなよーにつけてええで」
ドッペルは本当俺がつければタマでも何でもえんやろか?
うーん、でもそれは俺が呼ぶんに恥ずかしい。
「俺なーv女の子ならあんず、男の子ならまもるがええって思ってたんやーv」
俺が唸ってると後ろから薫がちゃちゃいれてきた。
すかさずドッペルが
「俺あんたにや聞いてないし」
冷たい一言。
薫はそれを聞くと俺の胸元に覆い株さっておいおい泣きはじめた。
俺死人みたいやん。
あーはいはいとか言いながら薫の頭をぽんぽんしながら俺はまた真剣に悩む。
「うーん・・・思いうかべへんから俺の本名とってまさるでええか?またええ名前できたらそれに変えるから・・」
俺が考えあぐねた結果申し訳なさそうにそう報告する。
しかしドッペ・・・いや、まさるはぱぁっと表情を明るくして喜びを露にした。
「嬉しい!堕威の本名くれるやなんて!何てかわいらしくて誇らしい名前なんや!」
誇らしくは決して無い。むしろ俺は恥ずかしい。
「なぁ!堕威!俺んこと呼んでや!」
まさるは臆面も無くそうねだってくる。
あぁ、純粋なんやな。この子。

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09月12日(日)
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