ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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■極楽浄土
堕威を見送り俺は先の見えぬ目でそこに突っ立った。
俺の瞳には堕威の姿だけはうつっていたのだが、
今その堕威が居なくなり、目の前はすべて黒。
「やぁ、恋人はちゃんと逝った?」
ふいに声がする
「・・・今船が出てった」
俺は声のする方に向き、相手に一応対面してやる。
じゃああんたも逝く番だね
「目の前の男の声は楽しそうだ」
「敏弥・・・やったっけ?時間くれてあんがとな」
俺はそいつに純粋に感謝する。
すると相手はそんな柄じゃないからっと照れている様子。
俺はそのまま瞳を開いていてもしょうがなくて、すっと閉じる。
「・・・可愛そうだけどしょうがないよね。自殺は地獄では一級犯罪なんだから」
そいつはそう言っておれの瞳の上に手をかざす。
意識が薄くなってゆく。
堕威との思いでが頭をよぎっては過ぎ、よぎっては過ぎていく。
死ぬ時にも見なかったのに・・・
走馬灯とはこういうことを示しているのかと頭のすみっこで考える。
その時
どんっ
俺の体に衝撃が走る。
目の上の手が瞬間退いた。
「・・・・ねぇ、恋人極楽行ったんじゃなかったの?」
そんな声が聞こえておれは瞬間目を開いた。
闇の中に堕威の姿が見えた。
「堕威!おまっ・・・極楽行ったんやないか!!??」
俺はぎょっとして堕威の肩を抱く。
堕威はふるふると首を振り、あまりうまく動かないだろう声帯を動かした。
「か・・・るく・・のいな・・いとこ・・んて。どんなと・・・こでも・・・じごくやっ・・・・!!」
堕威はそう言うと俺の胸にぎゅっと抱きつく。
俺は困り果ててしまいおろおろする。
「あーあ・・・しょうがないなー。多分今の船逃したらもう登れないよー。そういう人は自縛霊になられても困るから地獄が引き受けなきゃだめなんだよねぇ」
ふいに敏弥のそういう声が聞こえた。
「えっ・・・」
俺は驚いて声をあげる。
「しょうがないからその人も漏れなく地獄行き、あんたの罪を半分かぶって二人で罪が消えるまで地獄を彷徨うんだよ」
そんな敏弥の言葉に俺は苦いしこりがどんっと押し寄せた気分になる。
しかし、そんな俺に堕威は嬉しそうに微笑んだ。
くもった瞳はその笑顔にほだされた様に涙の粒を流しはじめた。
俺は堕威をきつくぎゅっと抱く。
「・・・・連れていってや・・・・・」
そして敏弥にそう言い瞼を閉じた。
おかしなもので、瞼を閉じても堕威の姿がはっきりと見えた。
堕威は俺に抱きつきながら微笑んでいた。
「じゃっ、行ってらっしゃい。今度また会う時を待ってるよ」
そう言って敏弥が閉じた瞼の上に再度手をかざしてきた。
意識が薄らぐ。
しかし
しかし堕威の体温だけは手にのこったまま・・・俺の意識はフェードアウトした。
本日午前五時三十分普通乗用車が電柱にぶつかり炎上。
中からは男性の遺体二体が発見された。
車内からはガソリンの入っていたとみられる缶が2つ発見され、
警察は自殺とみて捜査をはじめている。
男性の遺体の喉や目に無数のガラス片が刺さり、
事件の凄惨さを物語っていた。
END
THE・心中
えーっと・・・・
足りない部分が有るなぁ。いっぱい。
まず、堕威くんは何故極楽かというと自殺してないから。
純粋に事故や思てるから。
薫一人が計画実行したので。
06月29日(火)
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