ID:27228
* ラブニカ日記 *
by サチ
[263984hit]
■真綾さんライブでもらったカラーバンドは青でした
お店から、パンを差し入れてくれたのです。喜ぶメンバー。しかし次の瞬間、
「あっ!」
勢い余って、田口くんがバケツに足をひっかけてしまいました。垂れ幕を描くのに使っていた、蛍光ペンキの入ったバケツです。
「あぶねえ!」
瞬時にJOKERが垂れ幕を引きました。間一髪で、ペンキは幕にはかかりませんでした。けれど…。
「田中くん、上!上!」
鉄棒の間にヒモを通したところへ、ヒラヒラと干されていた水着。
あまりに威勢よく幕を引っ張ってしまったので、あおられ、干してあった水着へとぶつかってしまったのです。
「本番用の水着が…!」
ヒモごと外れ、落ちてくる水着。
それはそのまま、こぼれた蛍光ペンキの中へと落ちました。
「ああっ!」
慌てて田口くんが、鉄板を持っていた鍋つかみのままペンキをふき取りますが、間に合いません。水着も、鍋つかみも、目のさめるような蛍光イエローに染められてしまいました。
呆然とする部員たち。
「…どうするんだよこれ…」「ごめん!ごめんね!?」「ごめんっつったって…ペンキだぞ?」
泣きそうになってしまった田口くんは、とりあえずすぐ洗ってくる!と、染まった水着を持って駆けてゆきました。
残った部員たちは顔を見合わせます。
「まあ…なんとかなるだろ」「すぐ洗えば落ちるよね」
そんな感じで前向きに。
「とにかく、明日は全力でやるぜ!」亀梨くんが言いました。
「ああ、全力で!」「全力で!」「全力で力を抜く!」
メンバーが宣言しあう中、上田くんだけは集まりから離れて、じっと夜空を見上げていました。
「…星が…見えない…」
そして、学園祭当日をむかえました。
朝8時30分。部員たちは校門に集まります。本番まで残り30分だというのに田口くんは現れません。
「どうしたんだよ、アイツ…」「水着のペンキが落ちなくて、来るに来れないんじゃ…」
「そんな!」中丸くんは言いましたが、田口くんならあり得ると思いました。
「…俺、直接家に行って見て来るわ!みんなは先に準備してろよ!」
言うや、走って行ってしまう亀梨くん。
「とりあえず、俺らは先にプールに行ってようぜ」
そうして赤西田中上田中丸の4人はプールに向かいました。
ところが、着いたプールにはなんと、ボートが浮かべられていたのです。観客らしき人もたくさん集まっています。
「おい…なんだよこれ!」
慌てて観客の1人に訊いてみると、「だって今日は朝9時からボート部の大会があるんですよ」と答えられました。衝撃を受ける4人。
「だって、9時からはシンクロの公演が…」「やっぱり許可をとらないと駄目だったのか…?」
今更そこを話し合っていると、そこへ頼みの綱、二宮先生が現れました。
「二宮先生!」「助けてください、プールが!」
すがる部員たちを見て、二宮先生は、「おうお前ら、今日はがんばれよ!俺もがんばるから」と答えました。よく見ると、先生は手にオールを持っています。そう、二宮先生はボート大会の参加者なのでした。
「いや、だって、がんばれっつったって!」「時間かぶってるじゃないスか!」「チケットにだってちゃんと9時からってしっかり書いてあるのに…!」
その言葉を聞いて、二宮先生は首をかしげました。
「え?だってお前らの公演は、夜の9時からなんでしょ?」
「は…?」
衝撃第2波です。二宮先生の取り出したチケットに顔を近づけ、よーく見る4人。
確かにそこには 開演PM9:00 と書いてありました。
「…お前知ってた?」「知るわけないだろ」「つーかこのチケット誰が作ったんだよ!?」「いや、いつの間にか出回ってたから…」
とにかく、朝の9時からのプールは、ボート部が使う。集まっている人数を考えても、それを変えることはできません。4人は途方にくれました。「上田くん、リーダーとして何か提案は…?」「うーん、俺面倒だからもうリーダーやめる」「ええっ」
田中くんはポツリと言いました、「まさか田口のやつ、ボート部に参加とかしてねえだろうな…?」
一方、田口くん家。
[5]続きを読む
12月04日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る