ID:27228
* ラブニカ日記 *
by サチ
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■(’∨’*)
「あれ、Bガタンですわ」
関西系学校のメンバーは口々に言いました。
彼らによると、今ちびっこを取り押さえている彼はAB型なのですが、なにかのキッカケでB型の人格だけになってしまうことがままあるそうなのです。その状態を「怪獣Bガタン」と呼び、「こうなったら誰にも止められへん…」とのことでした。
「んなこと言ったって…」
ちびっこギャングは悲鳴をあげています。特にひどい事をされているわけではないのですが、その様がなんだかとても可哀想です。
JOKERは意を決しました。キッと視線を上げ、帽子をグイと下げました。
スッと息を吸い込みます。
そして右手にマイク。
左手はYO。
JOKERの臨戦態勢に気づいた関西メンバーは、慌ててJOKERを止めました。
「いや、あかんて!」「Bガタンはあんたの手におえる相手とちゃうよ…!」
けれど、そんな彼らにJOKERは首をふりました。
「Bガタン?そんなもんに負けねえよ」
「せやけど」
「…俺は、正真正銘の、B型だからよ!!」
JOKERの言葉に、関西メンバーは息を飲みました。B型の人間を間近で見るのは初めてでした。
そして始まるJOKERのラップ。一歩また一歩とBガタンに近づいていきます。地団太を踏むBガタン。
JOKERの表情が険しくなりました。久しぶりで、ラップの勘が取り戻せないのです。このままでは正真正銘のB型がBガタンに押されてしまう…。
その時、土手の上に現れたのは5人の影でした。
「加勢に来たぜ!」
さっそうと現れた勝運高校シンクロ部。
真っ先に飛び出したのは、亀梨、上田の2人でした。そう、この2人も正真正銘のB型なのです。B型が半数を占めている勝運高校シンクロ部。
「僕も半分貸すよ!」とAB型の田口くんも言いました。
中丸くんと赤西くんも、ボイパと高音美声で援護します。

こうして、圧倒的な力でもって、ついにBガタンを制することができました。
助かったちびっこギャングは何度も何度もお礼を言いました。
「…田中さんのゴーイングマイウェイなラップ、すごく格好良かったです!」
憧れの表情を浮かべるちびっこの頭を、JOKERはグルグルと撫ぜました。
「礼を言うのはこっちのほうだ。…お前がキッカケをくれたおかげで、俺は俺のラップを取り戻せた」
JOKERは穏やかな表情で言いました。
B型の戦いの中で、JOKERは自分らしさを見つけることができたのでした。自分らしく。あるがままに。我がままに。ふてぶてしく。それでいいんだと。
「そうだよ聖くん。何があったか知らないけど…、聖くんには、聖くんのままのラップが合ってるよ」
中丸くんが頷きます。
田口くんもニコニコ言いました。
「ねえねえ、ところでさっきのラップのフレーズだけど、イッツ田口ドリームって歌ってもいいかな?」
言われたとおり、アレンジしてみた次第です。
JOKERは顔をあげると、即座に答えました。

「なにが田口ドリームだよ。そんな夢、俺がグチャグチャにしてやるよ!」

ハッと顔を見合わせる勝運シンクロ部。
アレンジを許さないその言葉こそ、JOKERの真髄でした。完全復活です。
「そうこなくっちゃね!」と田口くんは更にニコニコしました。



こうして6人は、再びプールへと向かいました。バックにはちびっこギャングを引き連れて。
文化祭まではあと2日です。

〜後編4へつづく




残すところあと2回、の、続きは今度は5日後くらいでどうでしょ…。

11月11日(金)
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