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マシンガン★リーク
by 六実
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■弓月
そこに音が生まれ、光が生まれる。
はっとして、ガブリエルの肖像画を見上げた。
神はそこにいた。
ああ、そうか、
神が彼を愛したのではない、
彼が神を愛していたのだ。
先生
また笑おうとしたのだ。気づいていなかったことに。なのに。
「……」
手からカップが落ちた。私の目から涙が落ちた。滂沱と流れる涙が落ちた。
『私』もまた彼を愛していた。
気がつくとそこにシャルロットがいた。ひざまづき、私の膝に手を置いた。
彼女は何も言わずに黙ってその腕を広げたから、私はその胸に顔を埋めて声をあげて泣いた。嗚咽を押し殺すこともせず、まるで子供のように泣きじゃくった。
その時、私の耳に音楽が聞こえた。
私の中に音楽が鳴り響いている。私はそれを知っている。聞こえていなかった音楽が鳴り響く。
けれどもマルセル、お前は変らずにかわらずに、『神』を愛していたのだね。
変らずにかわらずにお前自身が、私の中の音楽だ。
「……ありがとう」
そう言って、私はようやく笑うことができた。私の笑顔をみて、シャルロットも涙を浮かべた目で笑った。
ふと顔をあげると、ピアノを弾いていた子供が私をじいっと不安げに見つめていた。私は、おどろかせてすまなかったね、と子供に言い、立ち上がり近づいた。少し驚いた子供に手を差し伸べた。
「おいで。教えてあげるよ」
子供が手を取ると、私は子供を抱き上げた。そしてオルガンの前に並んで座らせる。また子供のつま先がオルガンを蹴って音がした。
音が生まれ、音楽が生まれ、光が生まれる。
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壮ひろみで壮科な意欲作です。その意欲だけはかってください、つうか意欲でしかない、いっそ欲望のままですよ!(笑)……無念(自分的にちょっと消化不良)。
すべて連作です。密かなメッセージを読み取ってもらえると嬉しいです。
これにて堕天使SSしゅーりょー!ケーコたんの作劇そのものにはアレでアレ?とも思うのですが、無駄に萌えさせてくれる事には感謝の気持ちでいっぱいです(それでいいのか?)。
12月24日(日)
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