ID:26167
マシンガン★リーク
by 六実
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■唇は切れたまま
確かに厚生年金会館は古いし、音響も悪いし、正直他の舞台にも向いている会場とは思えない。でもそれを補おうとする意気込みは感じたんですね。一番私が「グッジョブ!」と思ったのは、ショーの中詰で、涼さんが銀橋で最後にキメるところ。あそこのラストのリズムに合わせてスポットに色入れてシャッフルかけていたんですよ(わかるかなぁ)(すごく面白かった)。それで涼さんが雄叫び(笑)あげるとそのままスポットをすっと上手方向に流して、シバの妻達用のスポットにしていた(いい仕事だ)。照明が古くたって少なくたって、そこに心意気を感じるじゃないですか。
ってそういうところを見るもんじゃないよねタカラヅカはね(激しく自分の頭を叩いております)。
[全ツベルばらの限界2]
もうひとつ感じた全ツベルばらの限界は脚本の限界なんですが……いや、だって私、市川それなりに楽しんでツッコんで割と肯定的に見ていたひとだからさあ!
多くの人に何を今更と思われそうですが。
ここでしぃちゃんのアンドレの話をしたいと思います(イキナリ)。
「後半の人」の異名(極所的)に相応しく、しぃアンドレ変っていましたね。ちゃんと苦悩する(のを根底に隠している)アンドレになっていたというか。オスカルときゃんきゃん言い合うところも「そんな事気にするな!ちいせえちいせえ!」っていう力技なしくずしアンドレじゃなくて、ちゃんとオスカルの言う事を受け止めて、それでも敢えてああいう事を言ってオスカルの苦悩を軽くしてあげているようなアンドレに見えました。例え話をすると(恒例)、市川で見たアンドレは、オスカルちゃんが緻密に積み上げた積み木でできたお城の一部が崩れてしまって「キー!」ってなっているところに「細かいところは気にするな!」と全部崩してしまうアンドレ君(悪気まったくなし)なんですが、北海道で見たアンドレは、その崩れた一部をそっと隠してくれるような、「ほら、もう崩れたところは見えないよ、なくなったよ」というアンドレ君でした。ですが、そうやって役として深まっていった分、脚本的にはおかしくなってしまっていました。身分差に苦悩するアンドレがフェルゼンに諭されて「俺はお前を守るぞ!」で退場するんですが、その苦悩する姿があっただけに「え?それだけ?つうかこれから何かしに行くんじゃないの?それだけでいいの?」と無駄にその真意を探ってしまいました(真顔)。あれ、台詞もおかしいですよね「お前の傍にいるだけで幸せだったんだ」の「だったんだ」の後には本来なら「だから自分のものにしちゃえー」というネガティブというか負の感情がついてくるんだと思うんですが、それなのに「俺はお前を守るぞー!(おー!)」で。なんか係り結びが一致していなくないか?市川ではそこに違和感はなかった、苦悩するアンドレじゃなかったから、アンドレの青年の主張大会で話にはおさまっていた。それが北海道で見た苦悩(していることを隠している)アンドレだと「あ、あのアンドレさんそれ本音ですか?本当はもっと違う事しようとしていませんか?」と。なんというか真意が見えなくなってしまったという。
役者が役についてつきつめて、深まっていったのに脚本から外れるってどういうことなのよ!と愕然としたわけです。ちなみにまったく同じ現象が大真ルイ16世にもおきていました(陛下、その暗転前の表情はなんのダイイングメッセージなんですかー!)。
(フェルゼンも含めて)真意の見えない男たちがたくさんいる物語になっていました。それは全ツ版だからダイジェスト版だからと言ってしまえばそれまでなんだけれど、それにしたってねぇ?
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10月29日(土)
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