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マシンガン★リーク
by 六実
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■※王家に捧ぐマシンガンリレーショナル
アイーダに出会うまではラダメスもまた「本当の意味では(自分の為に、自分らしくは)生きていない」人間で。だけどラダメスなりに生きる意味についての逡巡があって、戸惑いが、虚しさがあって。それがアイーダに出会って世界が変わったというか、本当の意味で生きていく事を知ったというか。アイーダを愛する事がラダメスにとって生きる事になって。「誰がどう言おうと私は嘘をつけない」と、自分らしく生きていたアイーダに触れて、ラダメスも「火あぶりにされても嘘はつけない(だっけ?)」と自分らしく生きようとする。……多分、アイーダに出会わなければラダメスは、そのままアムネリス様と結婚して、ファラオになっていたんじゃないかなぁと。戦士としての最高の栄誉を得て、地位を得て、国の為に生きて。ラダメスがエチオピア解放を訴えたのは、どう見てもアイーダの気を引くためにしか見えないんですが、本当はラダメスはラダメスなりに「生きる」事の意味を掴んで、「生きつづけていく」事の大切さを訴えて、アイーダの言う「戦いは戦いを生むだけ」に共感して、自分もそう思うようになって。アイーダが「変わった」と責められて孤独であったように、エチオピア解放のシーンでは、ラダメスとアイーダが、周りとは違う「生き方」をしているから孤独が浮かびあがる。それでもふたりは自分らしく生きつづけることをのぞんで、ふたりでふたりらしく生きていくことをのぞんで。愛という言葉より「一緒に生きていこうとしている」感じがした訳でして。
最期の石室で、アイーダと再会したラダメスが「あなたは生きつづけていると思っていた」って驚きと共に言うじゃないですか。ラダメスにとってアイーダが「生きつづけている」事が希望であった訳で。アイーダが生きつづけている事でまた自分も「生きつづけられる」と思っていて。
でもアイーダはラダメスの元に来た。そして「生きる」「生きつづけること」を信念としていたアイーダが「生きていることも死んでいたって関係ない」みたいな事を言うじゃないですか。なんだろう、「生きること」
「生きつづけること」すら乗り越えてしまった「愛」というか。私はやっぱりそれまでのアイーダに「命」を感じていたから、それすら乗り越える「愛の偉大さ」に凄くキました。アイーダにとって生きることは愛する事、愛する事は生きること、ラダメスを失ったアイーダは「本当に生きる」事はできない訳で。だからラダメスの元に来たのは当然で。そして「生」と「死」を乗り越えたアイーダは「祈り続けること」が「生き続けること」と思ったんじゃないのかなぁ。
「愛」の為に「死」選んだのではなくて、「生きる」為に「死」選んだんじゃないかなぁと……なんというか、その壮大さに私はひどくいたく心打たれたんですよ。
2人が死んだ後、アムネリス様が戦いを放棄する事を歌って。それは虚しいことかもしれないけれど、「私が生き続けている限りはエジプトは戦わない」と歌う。2人は死んでしまったけれど、アムネリス様はここで「生き続けて」いくんだなぁと思ったらぐわっと来たのね。
愛するラダメスを失っても、アムネリス様は生き続けなくてはならない、というか生き続ける事を選んだんじゃないのかなぁ。それはファラオとしてというより、やっぱりアムネリス様は女性だから、女性は母となるから。愚かなことかもしれないと言いつつ、平和な世界を繋いでいこうとしている、命を繋いでいこうとしている。そんな事を勝手に感じたんですね、ああ、やっぱり女性は強いなぁ、と。
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11月04日(火)
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