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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「智族GQ」6月号・3
続き。




2014年夏、ある非常に珍しいことが起きた
――彼が仕事以外で自分から人々の前に現われたのである。
そのころ、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者を支援するために
”アイスバケツチャレンジ”が始められ大勢の人が参加していたが、
金城武もその1人となったのだ。
2014年8月20日、彼はメイデイ(五月天)のベーシスト、マサの指名を受けて実行した後、
その動画を公開した。
動画の中で彼は一言もしゃべらず、除湿器の氷水を被った。
彼がこの活動に加わったことはほとんどの人にとって予想外だった
――その孤独で人と隔たった一般的なイメージと明らかに合っていなかったからだ。

あのときなぜ指名に応えチャレンジしようと思ったのかと聞かれ、彼は、
「何人もの人が僕の顔を立てて指名してくれたのは、実際やはりうれしいことですよね」
が、心配もあった。「あのゲームのルールは、いかにもゲームのルール過ぎた」

彼は後になってALS協会が謝辞を述べているニュースを見た。
「このゲームが終わった後、関心が低くならないといいですね。
みんな、覚えていてほしい。
この世には助けが必要な人がたくさんいるのだから」と彼は言う。

「手助けをするのは大事なことですよ、なぜぼくがしたかって?
指名されたからした。よくわからない、あまり考えていません。
時間を浪費したりしないで、みんながやれることを、なぜあなたはしないの、と言いたいですね」

中学高校時代の友人が持つ金城武の印象もまた、はにかみやで、1人でいるのを好み、
友達と一緒のときはよく酒を飲み、知らない人とはほとんど話さないというものだ。

アメリカンスクールに通っていたときの彼は、むしろ「不夜城」で演じた、
台湾と日本の混血で、「半々」と呼ばれていたチンピラの劉健一に
イメージが似ていると言う者もいる。

金城武と長髪の劉健一は、人を引き付ける気質が似ている。
役の人物は映画俳優のような整った顔であるほか、冷たく周到で、
時折、この種の人間にのみある崩れた魅力を人に嗅ぎ付けられる。

スクリーンの中の劉健一は日本人にも台湾社会にも受け入れられない。
それは確かに金城と極めてよく似たところだ。
彼もまた台湾と日本の混血で、同じく文化環境の中で複雑な立場にあった。
「今はそのことに困惑は感じません、子どものときはそうでしたけど」
(続く)


   BBS   ネタバレDiary 13:30
07月01日(水)
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