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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「時報周刊」編集長コラム●新作、だといいな
今頃ですが、去年12月に台湾の「時報周刊」が13ページの
「太平輪〈上〉」&金城武特集を組みました。
その号の編集長のコラムでも取り上げられていたので、
ちょっと訳してみました。
他の記事は、読み返して面白いものがあれば、やってみたいと思います。
台湾には金城武がいる。 李文娟
彼は台湾で生まれ、台湾で育ち、台湾で名を成し、台湾を代表している。
金城武は日本人だなどと、もう私に言わないでほしい。
彼の他に、国際的知名度と集客力の指標になるような大スターが台湾にいるだろうか?
まだお疑いですか?
ウォン・カーウァイは「恋する惑星」で金城武に面倒を顧みず4つの言語を使って
ブリジット・リンにパイナップルが好きかと尋ねさせたが、
最後にこうはっきりと説明していませんでしたっけ?
「北京語がうまいのは台湾出身だからだ」と。
今回、ジョン・ウーはもっとストレートに、彼に「太平輪」で台湾語をしゃべらせた。
彼が演ずる軍医は、台湾生まれの厳澤坤、
6人の主役の喜びと悲しみ、別れと出会いをつなぐキーパーソンでもある。
「太平輪〈上〉」での金城武の出番は簡潔に切り詰められてはいるが、演技は目を引く。
ジョン・ウーはこのように公然と褒めている。
「金城武は私が尊敬する俳優です。俳優として優れているだけでなく、
創意にあふれ、理想を持つ映画人でもあります。
もし、次の作品で彼が監督をするというなら、私は喜んでプロデューサーになりますよ。
彼にはかつて我々すべてが憧れていた大スターの風格が備わっているんです」
彼が姿を見せれば、共演俳優たちもすぐ一ファンに変わってしまう。
今年5月、カンヌで「太平輪」の映像の一部が初めて披露された日、
中日韓台各国の大スターが一堂に会した。
金城武の相手役の日本女優、長澤まさみと韓国女優ソン・ヘギョは取材に対し、
異口同音に「子どもの頃から金城さんの映画やドラマが好きでした」と語ったのだった。
事実として、金城武はジョン・ウー、ピーター・チャン、ウォン・カーウァイ、
チャン・イーモウといった大監督たちが一番仕事をしたいと思う中国人スターである。
そのすっとした男前の姿が大スクリーンに登場するや、
どんな感情の演技の場面であろうと、観客は目が釘づけになってしまう。
しかし、もし、かっこよさが彼の魅力のすべてだと言うなら、
それもまた彼を完全に見くびることになる。
外形は、漫画の主人公がそのまま抜け出してきたかのようで、
濃い眉とすっとした鼻(貴重なのは、彼がまだあの美容整形が発達していない時代に
有名になったことだ)、
10代から40代までずっとハンサムで居続けている(今後もそうだと思われる)。
演技については、彼は演劇学校出身ではなく、力のこもった演技をする″演技派″ではない。
凄いのは、見ていて彼が「演じて」いるように感じないことなのだ。
彼は役に溶け込むナチュラルな演技をするが、
これには脚本を読み込んだ深い理解が必要だ。
彼は出演作をよく選び、やたらと露出せず、控えめでミステリアスだが、
そのスターとしての魅力は彼の知性からも生まれている。
少し前、著名人たちの「アイスバケット・チャレンジ」があったが、
多くの人は金城武が「除湿機の水」を被ったことしか覚えていないだろう。
これを見た名脚本家の呉洛纓は、
「どんなに金を積んでも金城武は買えない」と感嘆の一言を記している。
台湾にはきちんとした俳優養成のシステムがない。
うまく見出されて人気者になれるのは、ほとんどがアイドルだが、
厳しい実戦の場と市場による淘汰を経ると、
天分があり努力をする者はかえってユニークな存在となる。
本誌今月号では黄河と陳庭尼のカップルをインタビューした。
まだ25歳の2人は「演技」と「容貌」を認められているが、
将来、金城武のように台湾を代表する大スターになるだろうか?
なってほしいし、期待している。
(TVBS周刊878号 2014.12.4)
●新作、だといいな
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04月15日(水)
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