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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■men's uno香港記事(下)
昨日の続きを最後まで。


演技が変わる

次がジョン・ウー監督である。
2人は「赤壁・上下(レッドクリフT、U)」で仕事をし、
金城武は、いつも後方で作戦を立てる諸葛亮を演じた。
ウー監督は、この歴史上できわめて賢い人物を金城武に思う存分演じさせた。
2人の間の信頼がわかる。
金城武も、この役が難しかったと認める。

「諸葛亮という役には、誰もがそれぞれ違った自分なりの考えとイメージを持っている。
ぼくも、本で読んでわかったことと、大きくなるまでに自然に知ってきたことで
自分の諸葛亮を演じることしかできませんでした。
もし、もう1度やることがあったら、多分解釈は違ったものになるでしょうね」

1年間一緒に仕事をしたことで、監督が彼を理解しただけでなく、
彼の方もまた、この著名な国際的監督に対する認識をさらに深めた。

「監督ハはリウッドに行ってからの方が、その仕事における姿勢にもっと敬服させられます。
映画に対する熱い思いがあるだけでなく、
ハリウッドで吸収した経験を持ち帰って進んで他の人と分かち合い、
より多くの映画人にチャンスを与えて、より広い心で育成しようとしています。
また、成功後の人々の賞賛に対しても態度は気持ちよく謙虚です」

ジョン・ウー監督との仕事を経て、金城武のアイドルスターっぽさはいつのまにか姿を消していた。
彼はもはや演技派俳優であり、
その優れた外見によって観客を引き付けるだけではなくなっていたのである。

さて、ピーター・チャンだ。
近年では金城武と最も多く仕事をしている監督である。
実は武は、討論では、何事も一々質問してくる俳優だ。
役柄や、その場面や、論理がはっきり飲み込めて初めて、
優れた演技ができる俳優なのだ。
だから、細部に重きを置き、全てにわたってきちんとやり遂げることで有名な
ピーター・チャンとの仕事は、最も息が合うもになった。

「ここ何年か、ぼくにたくさんのチャンスを与えてくれたことをとても感謝しています。
俳優に安心感を与えてくれる監督だと思います。
ぼくはいつもいろいろとたくさん疑問が出てきてしまうんです。
『どうしてぼくにオファーするんだろ?』と思う。自信がないんです。

監督はまた、我慢強く俳優と話し合いをし、絶えずコミュニケーションをとろうとします。
撮影が始まってもまだ議論していたこともあります。
撮影しながら議論して、それで最後はいつも思うんです、
『ああ、もう議論しなくて大丈夫だ』って。
本当に忍耐力があるし、俳優に安心感を与えることのできる監督でもあります」

「如果・愛」(ウィンターソング)で演技を気に入ってから、
「投名状」(ウォーロード)で演じた乱世の梟雄、ジャン・ウーヤン、
さらには新しい武侠映画「武侠」の昔の探偵¥剳S九まで、
ピーター・チャンは金城武の可能性を絶えず追求して、
異なる相手役を連れて来ては彼と火花を散らさせることで、
彼に異なるタイプの映画で十分力を発揮させたのである。

それゆえ、ピーター・チャンの近年のキャリアを見ると、監督よりプロデュースの方が多く、
この10年間は、監督するとなると必ず金城武を起用している。
それをみても、互いの間の信頼は見当がつく。

終わりに

観客というのはいつものぞき趣味があるものだ。
このハンサムな俳優のプライベートな面については、
いつだってこの上ない好奇心でいっぱいなのである。
しかし私は、彼が自分のイメージを守ろうとする態度をすばらしいと思う。
この、芸能人の一挙一動が大きくとりあげられて商売にされる時代に、
自身の一番美しい面によって映画に貢献し続けようとする。

金城武の最大の魅力は実力と、そして神秘感にある。
と同時に、この業界に10年の2倍いることも尊敬に値する。
40という不惑の年は、私たちの大好きな俳優に、何らかの空間を与えるはずだ。 (完)


   BBS   ネタバレDiary  1:00
01月14日(月)
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