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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「赤壁」、イギリスで公開
「赤壁」、イギリスで公開、イギリスの専門家の感想
ジョン・ウー監督作品「赤壁」がイギリスのロードショー館で公開された。
イギリスの一般の映画館で中国映画を観るのは難しい。
これら、商業ベースの映画館はほとんど全部と言っていいぐらいハリウッド映画が中心で、
たまにイギリスやその他の国のインディペンデント映画がかかるに過ぎない。
特別な映画祭を除けば、中国映画がイギリスのいわゆるロードショー館で
上映されるチャンスは非常に少なく、
記憶にあるのは一番近いところでやはりチャン・イーモウの「英雄HERO」なのだ。
ところが最近、ジョン・ウー監督の「赤壁」がイギリスのロードショー館で華々しく上映されたのである。
少なからぬ観客をひきつけ、またレビューも少なからず登場した。
このスターを集めた壮大な古代の戦争映画が、中国国内で上映され、
数億元の興行成績をおさめ、中国語映画としての記録を打ち立てたことは知っていた。
それなら、このような中国の古代史をもとにした映画が、
イギリスで人々の興味と共感を呼べるものだろうか?
記者はロンドン大学ゴールドスミス・カレッジの中国映画専門家である、
映画テレビ学教授クリス・ベリー氏に特別インタビューを行った。
まず、「赤壁」を観た第一印象を尋ねてみた。
そのインタビューの様子は[ここ]に。
以下はその要点です。
ベリー まず、大変驚きました。というのは、あまり期待を寄せていなかったからです。
この映画が撮影中に様々なトラブルに見舞われたことは知っていました。
主役の交替、事故、予算オーバーなどです。
ところが、映画を観たら、とてもいいと思いました。ストーリーラインがはっきりしてテンポがよい。
他のアクション映画との違いは、ジョン・ウー監督が
戦争や戦闘のシーンを鮮やかに描き出しただけでなく、
観客に、主要人物たち同士のデリケートな関係や、
その行動をけん制する心理的要素を実感させることができているところです。
――映画のどんなところが特に良かったですか?
ベリー この映画を通して私が感じたのは、私たちが中国のアクション映画を観たのは
伝統的な武侠映画からでしたが、それが戦争アクションになったなと。
この映画が見せるのは真に迫ったリアルな古代の戦争の様子で、当然より血なまぐさく残酷です。
しかしこの映画で一番好きなのは、
監督が主人公たちの心理関係の変化に努力を注いでいることです。
特に周ユと諸葛亮という2人の主要人物の関係ですね。
この2人を演じたトニー・レオンと金城武の演技は素晴らしいと思いました。
もちろん、脚本も大変優れています。
観客は、この2人が結んだのはただの軍事同盟ではなく、友情が次第に育ち、
一種の以心伝心にまでなっていることがわかります。
――では、あまり気に入らなかったところは?
ベリー 私自身はアクション映画好きではありません。
ですから、戦争シーンや血なまぐさいシーンが多いのはあまり好きではありません。
でも、これは私個人の好みです。
アクションシーンはやっぱりすごく成功していると思います。
――一般のイギリスの観客には、このような中国古代の戦争映画の内容は複雑すぎると思いますか?
ベリー この映画に対する反響は今はまだ言うのは難しいですね。
でも、数年前「HERO」が世界で公開されたときは、外国人は中国の古代史なんか知らないから、
秦の始皇帝の映画なんか誰も見に行こうと思わない、と言われたんです。
ところが結果は、世界で非常な成功を収めた。
同じようなことで、外国人がたとえこの時代の中国の歴史を知らなくても、
映画のメインラインは非常にはっきりしていますから、観客はストーリーを容易に理解するでしょう。
――これは中国古代の戦争を描いた映画ですが、
西洋の戦争映画、例えば「プライベート・ライアン」と比較してどう思いますか?
ベリー この種の中国の戦争映画は、たとえば「プライベート・ライアン」のような
ハリウッドの戦争映画の影響を受けていると、はっきり感じますね。
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07月03日(金)
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