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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■入隊日記(報告班長)1
唯一日本版の出ていない映画「報告班長」。
98年のブレイクで、こんなものがと思うものまで発売されて、
この映画もリストに上がっていたのですが、お蔵入りになった模様。
今後も予定はないかと思われます。
「恋する惑星」の後の仕事がこの映画だったわけで、
おそらく1994年だと思いますが、台湾の芸能誌(誌名不詳)に、
金城武の入隊日記として、3日分が掲載されていました。
ちょっと珍しいかも……と、引っ張り出して、3回でご紹介します。
ストーリーについては、簡単なものをネタバレDiaryにアップしましたので、
ご参照下さい。
「報告班長」撮影日記・1
5月10日(火) 暑さに汗が背中を流れる
朝7時になって、「恋する惑星」の監督ウォン・カーウァイ、
主演女優のブリジット・リン、フェイ・ウォンに別れを告げた。
仕事を終えてこれから帰ってぐっすり眠ろうというみんなは、
急いで飛行機で台湾に帰り、入隊≠フうきめに遭うぼくを、
憐れみの目で見るのだった。
もう頭のてっぺんまでぼうっとなっていたぼくは、
実は、みんなは「終わったよ」と、もう報告できるのが羨ましいだけでなく、
それ以上に、10時間後の「班長への報告」が心配になっていた。
暑いだろうか? 軍服は似合うだろうか? 基本動作は難しいのだろうか?
ああだこうだ考えているうちに、
窓から外を見ると、もう小雨の降る中正空港だった。
嘉義への出発までの合間を利用して、髪の毛を徹底的に手を入れ♀り込む。
事務所の人は、ぼくの頭のてっぺんが2センチにも満たない
兵隊さん頭≠ノなっているのを見て、目をむいた。
ぼくはふざけて、次のアルバムを出すときまで
このスタイルでいなくちゃならないんだと言った。
事務所の人が慌てて、本気でこの問題について相談を始めたのを見て、
ぼくはこのささやかないたずらに、ちょっぴりすまないと思いつつ、得意になった。
嘉義空港に着くと、部隊の連絡官の人が、迎えに来ていた。
彼の穏やかそうな様子を見て、未来≠ノ大いに安心を覚えた……が、
その気持ちも、車がゆっくりと基地に入るに従って、
驚愕の思いと共に雲散霧消した
……整然とした宿舎、きちんと整備されたジープ、
1枚の落ち葉さえ見当たらない芝生……
見るもの全てにぼくは呆然とした。
特に、行進する部隊とすれ違ったときは仰天した……
一体彼らのように歩けるだろうか……記憶の中のロボットのように……
眠りにつくまで、ぼくはずっと、今日のことを思い出してはドキドキしていた。
身の回りのシーツ類を整理しながら、絶えず考えていた……
ここにある、このベッドの柔らかいふわふわしたものが、
どうやったら、さっき見たばかりのあの豆腐≠フ塊に変身するのだろう? (続く)
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BBS ネタバレ 1日1回! 12:45
07月17日(日)
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