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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■2つの映画とカンヌ映画祭
金曲奨には結局現われず、さて、カンヌは?
これについては私は楽観してますが、はっきり予定が上がらないところが
徹底的に金城武的と言いましょうか……

昨日の中国の時代商報には(といっても、もう少し古いニュースかもしれない)、
アンディ・ラウの動向について、

>彼は「十面埋伏」大部隊に従って、18日にカンヌに向かう。

とあります。
カンヌと「十面埋伏」及び「2046」関係の記事をもう1つ。


カンヌが待ち続けたウォン・カーウァイとチャン・イーモウ

第57回カンヌ映画祭は12日(台北時間13日朝1時)開幕する。
中国の映画ファンの注目を集める2本の映画、
大陸の監督チャン・イーモウによる武侠映画新作「十面埋伏」と、
香港のウォン・カーウァイ監督の「2046」は、
それぞれ19日と20日にカンヌでプレミアを行なう。
2人の監督は主演男女優を伴って、カンヌの大ホール前の赤じゅうたんを歩む。
この風格をまったく異にする2つの映画が、熱烈な反響を呼び起こすことが出来るか、
新たな中国映画ブームを巻き起こせるかは、数日後、その答えが出る。

中国人監督の中では、ウォン・カーウァイは、カンヌ映画祭において
戦果の多い監督と言える。
数年前、彼が監督した「ブエノスアイレス」が最優秀監督賞をもたらしたし、
彼自身もカンヌでこの栄誉に輝いた初めての中国人監督となった
(後にわが国/台湾のエドワード・ヤンが「一一」で後に続いたが)。
次の作品「花様年華」も大好評を博し、主演男優トニー・レオンが主演男優賞を獲得。
従って、基本的にウォン・カーウァイは、
カンヌでは素晴らしい成績を収めているということができる。

カンヌは2001年からずっとウォン・カーウァイの「2046」を待ち続けてきた。
だが1年また1年と延び、「2046」は姿を現さない。
多くの映画ファンが待ちくたびれてしまったが、
ずっと度量ある態度を示し続けてきたカンヌは、
ウォン・カーウァイにこの上ない忍耐力で対した。
「『2046』がカンヌを第1目標としてくれさえすればそれでいい、他の映画祭に出さないなら」
カンヌは、ウォン・カーウァイの、今日の中国語映画界における重みを熟知している。
「2046」は間違いなく宝≠ネのだ。
また、だから、今年3月に、「2046」がついに今年のカンヌ映画祭に
間に合いそうだと伝えられたとき、
世間はいち早く、この映画がノミネートされると、映画祭当局に代わって報じたのである。

「2046」はトニー・レオン、木村拓哉、コン・リー、チャン・ツーイー、
フェイ・ウォン、チャン・チェンなど、大スターを数多く投入している。
この強力なキャストが20日、カンヌの赤じゅうたんにずらりと並ぶとき、
その気勢はまことに盛んであろう。

「2046」のウォン・カーウァイに対し、「十面埋伏」のチャン・イーモウは
国際的には先輩の大監督である。彼とカンヌとの関係はもっと複雑な愛憎がある。
チャン・イーモウの「活きる」は、当時はアンダーグラウンド映画として
カンヌにエントリーし、審査員特別賞を獲得、主演のグォ・ヨウも主演男優賞を得た。
このことはチャン・イーモウにとってみれば非常な尊敬であり肯定であったが、
しかしこの受賞によって、国内では極めて大きな圧力を受ける羽目にもなったのだった。
何年も経ち、チャン・イーモウは「あの子を探して」と「至福のとき」の2つの作品を
カンヌに出したが、カンヌはこれを冷遇した。
チャン・イーモウは激怒した。
「カンヌは中国の暗い面を扱った映画ばかりを選ぶ」
カンヌは偏向していると考えるチャン・イーモウは、
公開書簡を以て、カンヌとたもとを分つことになる。

だが政治の世界と同じく、複雑で現実的でもある映画界にもまた、永遠の敵はない。
4年後の今日、チャン・イーモウの武侠映画新作「十面埋伏」が
アン・リーの「グリーン・デスティニー」の方式で、
カンヌ映画祭に正式招待作品として登場することで、
チャン・イーモウとカンヌとの関係の修復が正式に宣言された。

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05月09日(日)
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