ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6277714hit]
■デビュー前夜の金城武・前文&アイドル武について
先日の記事「デビュー前夜の金城武」に欠けていた前文です。
(1月11、12日Diary参照)
「金城武は1つの例にすぎない」と題した意味が
これでわかります。
新人 金城武
まだすべてが始まる前
私が高校を卒業するときまで、髪型の規則は廃止されないままだった。
当時、いわゆる中学高校の年頃の若者は、
青春時代の所在無さと悩みでいっぱいの
でくのぼうの群れに過ぎなかった。
我々の生活圏は学校の中だけだったが、それというのも、
そこを離れては、あらゆるものからはじき出されてしまうのがわかりきっていたからだ。
その年頃、我々も今の若者と同様に、言いたいことがあり、
自分なりの考えや意見があったけれど、すべてから排除されているに等しかった。
地球は、こんな連中はいなくても、回り続けるし、
社会だって青少年などという者がなくても、社会なのだった。
わかりやすい消費市場を例に取れば、
ここでも若者をターゲットではなかった。
当時我々だってコーラや清涼飲料水を飲み、ガムをかみ、
服を着、映画を見ていたのだが……。
このような状態は、何篤霖の、あの「言いたいことがある」という
ガムのCMが出て、ようやく打ち破られた。
それで李明は「ぼくがしたいなら、できないことはない」と歌うことができたし、
小虎隊はまだ在学中に青春アイドルとなり、
学校でおおっぴらにアーロン・クォックや
アンディ・ラウのことを話せるようになった。
若者の時代が来たのだ!
若者達は結集して力となり、1つの流行文化として影響力を持つようになった。
有用なマーケットとなり、多くの企業が参集するようになった。
この現象をさらに助長するものとして、この若者ブームが生んだのが
アイドル歌手の出現だった。
アイドル歌手の出現、そのリードする流行文化の温度、
そしてその文化が生み出した社会的需要によって、
今日の若者はもっと大胆に自己表現するようになり、
青春アイドルはますます増えている。
しかし、我々の目に映るのは、
レコード会社の大々的なプロモーションだけのようだ。
記者会見に始まって、大量のブロマイド、プレスリリースにより
マスメディアの注意を引く。
新聞雑誌、ラジオ、テレビでの集中的広告、
インタビューや歌番組などテレビ出演……。
我々は、ただ歌手のきれいな顔や、魅力を目にし、
もし歌手が運が良ければ、群がるファンなんかの姿もそこにはあるだろう。
だが、このような現象が作り出される前に、いわゆる歌手、いわゆるアイドル、
そしてレコード会社はどんな努力をしたのだろうか?
彼らは、歌手の特性からどのように売り出し計画を練り、
どのようにその路線を定めてやり、歌を作り、アルバムを製作するのだろうか?
どのように歌手のイメージ作りをするのだろう?
一番肝心なのは、彼らがどんな考え方のもとに、
どんな努力をそのために払ったのかということだ。
ここで紹介する金城武は、そのほんの1つの例である。
(王詩亭・文)
この記事に付された写真もいいので、
この前の2点も含めてに。
ここに描かれた時代の風潮に関しては、2月4日に引用した、
「金城武はジミー・リンに続いて人気上昇の著しかった台湾のアイドル歌手だ。
2人の人気の原因は、ルックスの良さのほかに、
国内の歌謡界のファン層の年齢が低下したことが大きい。
小中学生のファンの好みに合わせるために、
レコード業界は、それにふさわしい歌手を探している」(自由時報 1992.12.30)
という記事が関連しているかもしれません。
さて、
陳昇ほどの音楽人が、フーロンの依頼を受けたとはいえ、
どうして金城武のプロデュースを引き受け、
そればかりでなく、弟子として愛したのか――
武は天性の歌手というわけではないので、
知りたいことの1つでした。
この記事を読んで、黄金焼豚さんが次のように書いてきてくれました。
「陳昇は、この少年≠フ持つ不思議な力――
音程とか声量といったものを超越した――を、
[5]続きを読む
02月11日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る